「身内に甘すぎる」、「逮捕されるべき事案」 市職員の減給処分に市民の怒り爆発
■富士宮市の職員 戻入金と返還金計45万円を自宅で保管
静岡県富士宮市は8月27日付で30代の男性職員を減給10分の1、6か月の懲戒処分とした。この男性職員は市民から預かった現金約45万円を自宅に置いていたという。市民からは処分の軽さを批判する声が噴出している。
富士宮市によると、市保健福祉部の男性主査は昨年6月から約2か月間、支給対象外となった生活保護費の戻入金20万4540円を自宅に持ち帰った。本来は入金処理して庁内の保管庫に残す規則となっている。
また、昨年8月には別の生活保護受給者から過分支給の返還金24万2000円を窓口で受け取ったが、必要な処理をせずに約9か月間、自宅に置いていた。
今年5月に別の職員が返還金の未処理に気付き、戻入金の不適切な処理も発覚した。男性主査は生活保護費の支給に関する事務作業に追われ、入金処理の遅れを他の職員に指摘されることを避けるため、自宅に現金を持ち帰っていたという。戻入金と返還金は全額、入金処理された。
■市民は激怒「民間企業なら即、解雇される」
富士宮市は男性主査が現金の私的流用をしていなかったとして、刑事告訴をしないという。結果的に現金は全額戻ってきたが、市民の怒りは収まらない。懲戒処分ではなく、減給処分とした市の対応に批判が相次いでいる。
「自宅に保管という説明が通るのは公務員くらい。身内に甘いから信頼が失墜する。民間企業では即、解雇される」
「他の職員によって不適切な処理が発覚したから、お金を返しただけなのではないか。自宅に持ち帰った時点で横領や窃盗。市は警察に被害届を提出して、処分を受けた職員は逮捕されるべき事案」
「市民の税金を何だと思っているのか。問題に気付けない市の仕組みも問題。民間企業では考えられないくらい仕組みや体質が古いので、業務に手間や時間がかかり過ぎている」
今回の事態を受け、再発防止に努めるという富士宮市。失われた市民の信頼を取り戻すのは簡単ではない。
(SHIZUOKA Life編集部)