静岡サッカー支える老舗「アラジン」に全国から続々コレクターが!希少なヴィンテージユニフォームにペナルティ・ヒデ大興奮!
SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」に、静岡市の老舗スポーツショップ「アラジン」の代表取締役、海野健多郎さんをお招きしました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さん(2024年8月6日放送)
ヒデ:私はお会いするのは初めてなんですが、皆さんお店に行って、お世話になってるんですってね。
鬼頭:サッカーやっていたスタッフもみんなアラジンにお世話になってます。
ヒデ:何年目なんですか?
海野:今年で創業52年になります。
鬼頭:1972年、当時の清水市で創業されて、50年以上にわたり清水と静岡のサッカー、スポーツの文化を支えてきた地域密着の総合スポーツショップです。
ヒデ:海野さんで何代目になるんですか?
海野:自分が2代目で、2021年に代表に就任しました。父が創業者ですね。
ヒデ:本番前にお話を聞いてたら、サッカー以外もいっぱい…。スポーツといえばアラジンみたいな。
鬼頭:私はサッカーをやってないので、山登りの道具を探しに行っています。トレイルランニングのシューズを買いに行こうとしたら、友達に「アラジンに行けば何でもある」って言われて。
ヒデ:元々はサッカーですか?
海野:一番最初はスキーですね。
ヒデ:スキー!?当時ブームもあったからですかね。
海野:だと思います。
ヒデ:でも、もうこの頃はもうサッカーのまちになってましたよね。
海野:70、80年代はもうサッカーのまちでしたね。
ヒデ:健多郎さんはその様子を見てるんですよね、お子さんの頃に「なんか最近サッカー増えてきたぞ」とかいう記憶はあるんですか。
海野:スキーがすごい売れてるなっていうのは幼い頃からあって。キャプテン翼、Jリーグ、日韓戦っていうのでだんだんサッカーの売り場も増えていったという感じですかね。
ヒデ:ご自身もサッカーをやられてたんですか?
海野:子供の頃はやってました。
ヒデ:めちゃめちゃ羨ましがられたでしょ?サッカーやってて、アラジンの息子は一番最初にいいスパイクが手に入るみたいな。
海野:逆に、気をつかっておとなしめのものを…。
鬼頭:すばらしい、立派ですね(笑)。
歴代Jリーガーも通った“聖地”
鬼頭:お店は今、静岡市の清水区と葵区の2店舗があるということです。特に清水区の方はサッカーの品揃えがめちゃくちゃ多いですね。まず場所が清水桜が丘高校の近くということで。
ヒデ:清水商業?間違いない聖地だね。当時はみんな行ってたってことですか?
海野:佐藤由紀彦さん、東海大一高校だったテルさん(伊東輝悦さん)、清水東高の斉藤俊秀さんとかは記憶にはありますね。
最近だと、清水エスパルスから藤枝MYFCに移籍した千葉寛汰くんが「昔から行ってました」っていう感じで。すごく嬉しかったです。
ヒデ:もう駄菓子屋みたいな感じなんすよ。みんな子供たちはアラジンさんに当たり前のように通って、大人になっていくっていうね。
鬼頭:買えないけど見てるだけで楽しいんだよね。
海野:清水店に関しては、サッカーカルチャーというかフットボールカルチャーみたいなところは重要視して、お店作りをしています。
ヴィンテージユニフォームがSNSで話題に
鬼頭:ヒデさん、今めちゃくちゃSNSでこのアラジンがバズってるらしいんですよ。
ヒデ:なぬ!?
鬼頭:SNSを見て全国からお客さんが来てると。
ヒデ:今はネットでも買える時代。どんな魔法のランプを手に入れたの?
海野:ヴィンテージのユニフォームのコーナーを展開してまして。Jリーグとか日本代表とか、海外クラブ、各国代表のユニフォームとか周辺グッズを集めて、展示販売してます。
お宝を前に一同興奮
鬼頭:今日はいろいろお持ちいただいたということで。
ヒデ:マジか!
鬼頭:本当にこれ見て全国からアラジンにご来店ということで。
海野:この前は香港からも来ました。
鬼頭:え!?海外からも!今日はいろいろ海野さんに解説してもらいましょう。
貴重なデッドストック
海野:今日は90年代のデッドストックものを中心に。タグが付いているものですね。
鬼頭:デッドストックってヒデさんなんですか?
ヒデ:もう販売されてない、作ってないってことですよ。しかもタグが付いてるからすげえ高いっすよ。そのまま残ってたってことですよ。
鬼頭:すごい!むしろ何であるのって思っちゃうぐらい。
海野:これ1994年のアメリカ代表なんですけど。これはストライプ柄でホーム用。アウェイが星柄なんですよ。2つ集めると、アメリカ国旗になるので。あの、今星柄のがなくて、ちょっと探しています。
海野:このアンブロのノルウェーもデッドストックです。そしてこれは多分、レアル・マドリードのサードなんですよ。
ヒデ:いい!チョイスがいい。俺もバルサ(FCバルセロナ)のサードのゴールドのやつとか買いましたもん。セカンドじゃなくてサードね。
海野:最初はお店にオリジナル全部集めようって言って。そういうことをやっていると「俺、変なアウェー持ってるよ」みたいな人が出てきて。
鬼頭:なるほど~。大事に飾っていただけたら嬉しいですしね。
エスパルスユニも
ヒデ:すごい!これはエスパルスじゃないの!
鬼頭:後ろにグリコ!
海野:これ多分、94から96のエスパルスのアウェーなんですよ。おそらく選手支給品なんすよね。
ヒデ:なるほどね、12番ですしね。
鬼頭:今見ると、なんかちょっとレトロ感があってかっこいい。
ヒデ:今見るとちょっとかわいいんだよね。だから若い子は、本当にファッションとして着たいって子もいるね。
鬼頭:若い俳優さんとかね、よく着てます。最近スポーツブランドも人気ですし。
海外では日本語入りユニフォームが人気
海野:さっき香港からもお客さん来たって言ったんですけど、日本語の「京セラ」とか「任天堂」とかは海外でもウけています。
ヒデ:他もすごいよ。
海野:これはエスパルスの地球儀柄のポロシャツですね。この辺ってなんか一時期ちょっとダサいなって思ってたんですけど、今見るとすごくかっこいいし、なんか作りも細かくて。
鬼頭:そう!製法が丁寧。
ヒデ:当時は「…」って思ってても、やっぱりチームの歴史とともに「なんて希少価値の高いものなんだ」ってなるんですよ。
鬼頭:お店には相当な数のユニフォームを飾ってらっしゃるんですよね?どれくらいあるんですか?
海野:店頭に出てないもの、非売品とか含め多分500点ぐらい。
鬼頭:どうやって集めているんですか。
海野:まず最初に、この売り場を作ろうとしたときに、友人と「こんな売り場を作りたいね」って夢を話してたら、友人が「これを使って」って、毎週持ってきたんです。とにかく魅力的な売り場にしてくださいってことで協力してもらって。
ヒデ:ミュージアムにもなるし、それを目当てにお客さんも来るってことですよね。
海野:家に置いてあるより、いろんな人に見てもらいたいからっていうので協力してくれて。
ヒデ:俺んちも結構あるんすよ。
鬼頭:ヒデさん集めてらっしゃいますもんね。
海野:また査定に伺いますよ(笑)
サインありとサインなし。どっちがいい?
鬼頭:デッドストックももちろん高いでしょうけど、例えば選手のサインが入ってるのと入ってないの、1回洗濯しちゃうのとしてないのとか、どういうのが一番いいですか?
ヒデ:まず選手が着てたのが一番でしょ?
海野:いろんな考え方があります。多分ヒデさんが鑑定に出したビンテージとか、そういう骨董品的な考え方と、ファッションカルチャーの方の考え方と全く違って。うちはその間ぐらいを狙ってるんですけど。
サインはまず、本物であるってことは絶対なんですけど、入ってると価値があるっていう捉え方もあるし、サインが入ってるとファッション的には使いづらくなっちゃうんで敬遠されるっていう、考え方があります。
ヒデ:例えば、僕はクライフさんの家に行って、クライフにバルサのTシャツに書いてもらったんです。売るつもりはないですけど、こういうのはやっぱり上がる?
海野:それは価値があると思います。もう完全にお墨付き。
ヒデ:結構、あるんですよね。ペレス会長からクリスティアーノ・ロナウドのユニフォームをもらって、それに本人にサインしてもらったのとか。
ほかには大前元紀が自分のユニフォームに当時の清水の選手全員のサインを書いてくれたやつとか、恒様(宮本恒靖)がガンバ時代に「これどうぞ」って言ってサイン書いてくれたやつとか。
もう本当に食いっぱぐれたら全部譲ります!ちょっとだけ俺にもらえれば。
アラジンの“噂”は本当?
ヒデ:リスナーから。「現在のアラジンの建物は、宝くじで当てたお金で建てたと聞いたことがあります。この噂は本当でしょうか?」
海野:結構言われることがあります(笑)多分なんですけど、父親じゃなくて、おじいちゃんがタバコ屋で宝くじ売ってたんですよ。それじゃないかな。
ヒデ:売ってたからそうなっちゃう…。子供の発想だな(笑)
鬼頭:真面目な話、そういうサッカー文化っていうのやっぱ清水だからこそ大事にしていきたいという思いはありますよね。
海野:お店に来てくれる方が、静岡の歴史や文化を感じてくれるような空間というか、そういうのを作りたいなと思っています。
ヒデ:子どもたちがお父さんお母さんと行って、「昔ねこの人たちが大好きで」とか、「何これ?」って「清水のユニフォームなの?」とか、そういう話も膨らんだら素敵よね。
鬼頭:一般の方が売りに来たりとかってのもOKなんですか?
海野:今のところ、幅広く買い取りはやってないんですけど…。見せに来る人はいます。
鬼頭:自慢しに?
海野:はい。
ヒデ:本物すごいって言ってほしいもんね。
鬼頭:それは全然OK?
海野:OK!すごい楽しいです。
ヒデ:「俺のこれと交換しない?」みたいなことはあるわけですもんね。
海野:今まではないですけど、タイミングがあえば全然。
ヒデ:いやぁ、興奮した!
鬼頭:最後にリスナーにメッセージを。
海野:静岡のサッカーの歴史とか文化みたいなものを感じていただける売り場を目指しています。ここにしかないものがたくさんあるので、ぜひご来店いただければと思います。