中山中学校岩間公紀さん 念願の4m越え、全国へ 陸上 男子棒高跳び
レモンガススタジアム平塚で7月に行われた「全日本中学校通信陸上競技神奈川県大会」男子棒高跳びに出場した中山中学校の岩間公紀さん(3年)が、4mの好記録で優勝。全国標準記録(4m)もクリアし、8月17日に福井県で開幕する「全日本中学校陸上競技選手権大会」(全中)への出場権を手にした。
小学校時代は野球に打ち込んでいた岩間さん。陸上部を選んだのは「先輩たちが楽しそうだったから」。最初は長距離走に取り組んでいたが、1年の秋、当時3年生だった加藤佑弥さんに「棒高跳びをやってみないか」と声を掛けられた。「全く未知の競技。どんな感じなんだろう」。興味本位で始めたが、当初は記録が伸びずに苦しんだ。2年生の時のベスト記録は3m30だった。
悔しさをバネに
転機は今年4月の横浜市民スポーツ大会。高校生や大学生と一緒に競技を行う同大会で3m90を跳び準優勝。本人も周囲も驚く結果だった。
中学の全国標準記録までわずか10cm、そのプレッシャーからか逆に記録が伸び悩んだ。6月には同じ部の後輩に大会で敗れ、「言葉じゃ表せないくらい」悔しい思いもした。そこからは前を向き、横浜国立大学で行われている棒高跳びクラブの練習会に毎週参加。指導に熱心に耳を傾けた。
そして迎えた今大会。「全国出場が果たせる最後のチャンス。開き直って楽しもう」。当日はなぜか自信があったと話す岩間さん。棒高跳び競技の試技は3回。3m70のみ2回失敗したものの、それ以外は3m40から3m90まで1回でクリアした。続く4mへの挑戦は1、2回目を失敗。本当に最後の最後、3回目の跳躍で念願を果たした。
今後の目標は、自身を競技に導いてくれた加藤さんが打ち立てた中山中学校記録の4m20を、全国の舞台でクリアすること。「部員やクラブの皆さんの支えがあっての全国出場。感謝の気持ちで臨みたい」と岩間さんは笑顔で意気込んだ。