ベルシステム24、効果的かつ効率的なキャリア形成・育成制度
5月26日放送の「HENNGE presents BIZ-TECH Lounge」は、先週に引き続き、ゲストに株式会社ベルシステム24 業務統括本部 デジタル戦略部 部長の岩堀司氏を迎えて、力を入れる取り組みとして、効果的かつ効率的なキャリア形成・育成制度について詳しくお話いただいた。
文化放送アナウンサー・甲斐彩加(アシスタント)「まずは企業プロフィールをご紹介いたします。株式会社ベルシステム24は1982年に日本初の本格的なコールセンターサービスを開始以来、企業が自社の業務プロセスの一部を外部の専門業者に委託するビジネス・プロセス・アウトソーシング、略してBPO事業で業界スタンダードモデルを確立してきました。“総合BPO”パートナーとして、現在、北は北海道から南は沖縄まで全国35拠点を構え、人材力と最先端テクノロジーを融合し、コールセンターの高度化や、DX推進による業務の効率化・コスト最適化の実現に向けたサービスの提供により、クライアント企業の事業成長をサポートしています」
HENNGE株式会社代表取締役社長・小椋一宏氏(パーソナリティ)「DXに関して力を入れている取り組みは何ですか?」
株式会社ベルシステム24 業務統括本部デジタル戦略部 部長・岩堀司氏「デジタル人材の育成です。当社では2022年からキャリアマップという制度を新たに導入しています。 政府からもキャリアマップという言葉が使われている制度ではあるのですが、当社オリジナルの制度として2022年から導入し、今に至ります」
甲斐「具体的にどのようなことをされているのですか?」
岩堀「今後当社のビジネスで求められる30種を超える職種と呼ばれる仕事を整理して、職種および役割ごとに、職務内容と必要知識を定めることで、効果的かつ効率的なキャリア形成・育成を実現する制度です」
小椋「部署それぞれで、“自分の担当のところで必要なことはこれですよ”というのが提示されているということですか?」
岩堀「その通りです。例えば、ある部署の営業部門の方であれば、営業職やデータアナリスト、データを分析する職種、またDXを扱うような方はDX職ということで、同じ営業部の中でも隣にいる方は、自分と違う職種を担っているというケースになっています」
甲斐「一番、大変だった点はどんなところですか?」
岩堀「1つ目は現状の仕事を分解することと自社の事業方針に合わせた必要な職種を整理すること。2つ目が社員のマインドチェンジを醸成していくことです」
小椋「具体的に、どうやって分解や整理したのですか?」
岩堀「営業、コンサル、オペレーションなどの違う経歴を持ったメンバーが集まって、それぞれの職種がどのレベルで、どの知識が必要かということの定義を、1か月半ほどかけて徹底的にディスカッションしました。市場の動向や他企業の取り組みも参考にしながら、当社ならではの制度を作り上げていきました。さらに、メンバーだけで知ってる情報にならないように、当社の中の管理職のレイヤーに対しても作り上げた内容を展開し、それに対して内容の抜け漏れや不足がないかチェックしていただいて、500件ほど意見が集まりました。それらの内容をしっかりと加味した制度に作り上げていきました」
小椋「社員のマインドチェンジの醸成を行っていくことが大変だったという点についても詳しく教えてください」
岩堀「キャリアマップ制度をもとに、職種に必要なスキルというものを、研修を通じて落としていったのですが、人はなかなかスキルだけでは行動に移せません。ですので、スタンスを変えていくためのマインドセットのようなパートを、研修の中にちりばめました。職種と制度の必要性を、社長等からの経営層からしっかりと従業員の皆さんに発信いただく、仕掛けを作って、マインドチェンジとして落としていきました」