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岡さん開発 「LivelyTalk」 聞き手に焦点、孤独解消へ オンライン会話サービス 4千人利用

タウンニュース

職場のエントランスでパソコンを操作する岡さん

話す相手は自由選択。イライラ、モヤモヤを吹き飛ばし、ポジティブな気持ちに――。藤沢在住の"ママ社長"が開発したオンライン会話サービスが密かな人気を集めている。一人ひとりにマッチした聞き上手(ホスト)約80人が「悩みを吐き出したい」「幸せを分かち合いたい」「思考を整理したい」「とにかく誰かと話したい」といった人の声に耳を傾け、わずか2年で4千人以上が利用した。リピーターが増え続ける、その名は「LivelyTalk」だ。

開発したのは、岡えり(39)さん。沖縄で生まれ、大学進学のため神奈川へ。卒業後は都内にある病院の精神科で作業療法士としてリハビリ職に従事。入院・外来患者に「その人らしく生きるため」の支援をした。

その後、出産を機に専業主婦に。3人の子どもを育てる中で「社会から断絶された気がした」と述懐。「同じように孤独を抱える人もいるのでは」と自宅に居ながらできる仕事を模索するうち「ビジネスで成功する人の多くは話し上手。聞き上手にスポットを当てれば、もっと優しい社会になるのでは」と多種多様な人に話を聞いてもらえるサービスを考案した。

県の起業家支援プログラム「HATSU」の一期生となり、そのノウハウを学んだ。2020年10月9日(トークの日)に会社を設立。聞き上手を厳選し、22年12月にサービスを開始した。

ホストはライターやカウンセラー、キャリアコンサルタント、占い師などさまざま。採用基準は「質問」「会話」「傾聴」の3つ力。資格の有無より、アクティブリスニングの姿勢に重きを置く。利用者の多くは30〜50代の独身層。「リラックスできた」「自分と向き合えた」といった口コミが瞬く間に広がり、今では福利厚生にサービスを導入した企業も。「会話には価値がある」。思いつきは確信に変わった。

心理カウンセリングを利用した経験のある人は欧米諸国に対し、日本は極端に少ないのが現状だ。「SNSで愚痴をこぼしたり、飲酒でごまかしたりしても全く意味がない。仕事や子育て、人間関係に悩む"潜在的孤独"はもっといる。会話で心を満たす。そんな文化を巻き起こしたい」

ホストと会話する利用者(提供)

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