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若きボブ・ディランの葛藤と栄光を描いた『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』

SASARU

1960年代初頭、19歳だったミネソタ出身の無名ミュージシャン、ボブ・ディラン(ティモシー・シャラメ)が時代の寵児として、世界的なセンセーションを巻き起こしていく様子を描く『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』。2月28日(金)の公開に先駆け試写会に参加したSASARU movie編集部が映画の見どころをレビューします。

ボブ・ディラン役のティモシー・シャラメのほか、エドワード・ノートン、エル・ファニングらが共演し、第97回アカデミー賞で作品賞をはじめ計8部門でノミネート。

伝説のミュージシャンとなったボブ・ディランが頂点を極めるまでのドラマチックなストーリーが心に刺さる『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』を、ぜひチェックしてみてください。

『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』の気になるストーリー

(C)2025 Searchlight Pictures.

1961年の冬、わずか10ドルだけを持って、ヒッチハイクでニューヨークへと降り立った青年ボブ・ディラン。彼の目的は、尊敬するフォークシンガー、ウディ・ガスリーに会うこと。入院中のガスリーを見つけた彼は、その場でガスリーのために作った曲を歌い始めます。その場にはガスリーの友人で人気シンガーのピート・シーガーも居合わせ、彼らとの出会いをきっかけにディランのプロミュージシャンとしてのキャリアが始まります。

次第に人を魅了する歌声で世間の注目を集めていきますが、やがて「フォーク界のプリンス」「若者の代弁者」などとスター扱いされるように。ディランは、違和感を抱くようになり、フラストレーションが極限まで募っていきます。自分の道に悩む彼は、1965年7月25日、ある決断をします。ニューポートのフィナーレを飾るボブ・ディランはどんなパフォーマンスを見せたのか。

アメリカの混乱した時代に ボブ・ディランの歌声が心に沁み渡る

(C)2025 Searchlight Pictures.

この映画は、ボブ・ディランの生涯を描く作品ではなく、1961年〜1965年までのたった4年間を描いています。当時のアメリカは、社会や価値観に反発する若者たちの力が躍動し、音楽においては社会的なメッセージを伝える歌詞が重要視された時代。そんな背景下で、スターとして登りつつも、この道で良いのかというディランの苦悩と静かな葛藤が歌声や音楽シーンからも伝わり心に突き刺さります。

ディランは決して反骨精神を表に出さず、静かな葛藤を持ち淡々と突き進む様子がどこか無骨でかっこ良く感じます。そんな彼は、1965年のニューポートの神聖なるステージで内なる葛藤をどう爆発させたのか?この映画のラストシーンで、世界の音楽シーンにセンセーションを起こしてきた彼の原点が分かるかもしれません。

ボブ・ディランの音楽に溶け込むニューヨークの世界観

(C)2025 Searchlight Pictures.

ボブ・ディランの歌はもちろん、カウンターカルチャーやヒッピー文化などの刺激的な時代背景をしっかり刻み込んでいることにも注目です。当時の若者のファッション、車、バイクなどは、音楽と同様に若者たちが自分自身を表現するもののひとつとして選んでいた時代。ニューヨークの街並みを含め、当時のカルチャーがアイコニックに表現されています。細部までこだわった世界観、ボブ・ディランの才能、人生、すべてに感情移入できる本作をぜひ劇場で観てみてくださいね。

『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』基本情報

(C)2025 Searchlight Pictures.

・監督
ジェームズ・マンゴールド『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』『フォード vs フェラーリ』

・出演
ティモシー・シャラメ、エドワード・ノートン
エル・ファニング、モニカ・バルバロ
ボイド・ホルブルック、ダン・フォグラー
ノーバート・レオ・バッツ、スクート・マクネイリー

・配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

・公式サイト:https://www.searchlightpictures.jp/movies/acompleteunknown
・公式Facebook:https://www.facebook.com/SearchlightJPN/
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・公式Instagram:https://www.instagram.com/SearchlightJPN/

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