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上山小5年2組 「お米の魅力」地域に発信 コラボ弁当を開発・販売

タウンニュース

児童が考案し、「わんどきっちん」が販売する『米キャン弁当』。価格は税込500円で数量限定販売

「地域の人にもお米の魅力を知ってほしい」

そう考えた上山小学校5年2組の児童たちが、地域の弁当店「わんどきっちん」(寺山町)に協力を依頼し、「白米に合う和食弁当」を考案。3月5日(水)から毎週水曜日と金曜日の午前11時30分から約1時間、緑区役所ピロティで販売されることになった。

未来に危機感

社会科の農業の勉強で、日本の米農家が減っていることや、米の消費量が減っていることを知った児童たち。「将来、美味しいお米が食べられなくなるかも」と危機感を持った。そこで総合的な学習の時間を使って、校内で米について知ってもらうためのキャンペーン『米キャン』を実施。給食で出される白米が約30人分も残されていることを知り、残食を減らすための活動を開始した。PRの効果もあり残食を減らすことに成功すると、次は米の魅力を広めるため、米農家や調理師に取材を行い全校生徒に発信した。

続いて考えたのは外部への発信。実は「世界に広げたい」というのが児童から出たアイデアだったが、まずは地域に目を向けることにした。そこで企画したのが、白米を美味しく食べられる弁当を考案して地域に向けて販売してもらうこと。児童の思いを受け、担任の北野真帆海教諭が近隣の弁当屋に「児童の考えた弁当を作って販売してほしい」と協力を要請。なかなか了承を得られなかったが、「面白そう」と快諾してくれたのが「わんどきっちん」の小路幸太郎さんだった。

白米に合うおかず

協力先が決まってからは、全員で見学に赴き、人気料理や顧客などを調べ始めた。そこから白米に合い、弁当に適したおかず選びに着手。さまざまなアイデアを形にしてもらい、2月14日には10種類以上のおかずを持参してもらって試食会を実施した。

活発な議論の末に決まったのが、同店で人気の唐揚げをメインに、焼鮭、ひじきの煮物、野菜の肉巻き、卵焼きといったおかずだった。北野教諭いわく、自分たちが「好きなもの」ではなく、あくまでも白米が進むという考えで選ばれたという。実は一番児童たちの議論が白熱したのが、唐揚げの付け合わせ。「レモン」か「タルタルソース」か、クラスを二分する論争になったそうだ。

紆余曲折を経て完成した弁当の名前は『米キャン弁当』。価格は税込500円だ。開発に協力した小路さんは「いつもの業務と違い大変な部分もあったが、楽しく協力できた。子どもたちの力作なのでいっぱい売れてほしい」と話している。

試食会の様子

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