横須賀美術館 海辺で触れる現代日本画 成川美術館の所属作品展示
横須賀美術館では、アートを介した地域連携企画の第3弾として箱根・芦ノ湖にある日本画専門美術館「成川美術館」が所蔵する厳選49作品を紹介するコレクション展を開催している。6月22日(日)まで。
山本丘人、毛利武彦、平山郁夫、稗田一穂、堀文子、平松礼二など日本を代表する27作家が描いた作品や神奈川ゆかりの作品は、重厚で深みのある革新的なものから花鳥風月をモチーフにした華やかなものまで多彩。海辺に位置する美術館で日本画のきらめきと独自の表現を感じ取ることができる。
成川美術館は、実業家の成川實の収集した昭和中期以降の現代日本画のコレクションを基に1988年に開館。現在は約4000点の作品を所蔵している。芦ノ湖と箱根神社の赤い鳥居の景観を見下ろす高台に建つ現代的な和風建築であり、展望室から見える雄大な景色も人気を博している。
会期中は成川美術館のグッズも販売している。
2024年度年間観覧者数歴代最多「ジブリ展」効果で30万人超
横須賀美術館は、2024年度の入館者数が歴代最高となる30万1086人を記録したことを発表した。これまでは開館した07年度の16万5961人が最多だったが、2倍近くに伸長。民官連携で取り組んだ「鈴木敏夫とジブリ展」の17万2658人が数字を押し上げた。このほかにも国指定重要文化財である運慶の真作5体を飾った「運慶展」、20世紀を代表する画家、ダリの天才性に焦点を当てた「サルバドール・ダリ展」なども集客に寄与した。
今年度は7月に「住友洋画コレクション」と同館の設計者で昨年、「建築界のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞した建築家の山本理顕氏に光を当てた特別展示がある。9月には「ブラチスラバからやってきた!世界の絵本パレード」の企画展があるが、これを最後に11月から改修工事のため長期休館に入る。再開は26年9月を予定している。