NewJeansがHYBEに無断で生配信 「ミン・ヒジン代表を戻して」 HYBEは拒否、ミン氏は仮処分申請へ
NewJeans(ニュージーンズ)は、9月11日にメンバーが自分ら立ち上げたアカウントで生ライブ配信を行い、所属事務所であるHYBE(ハイブ、旧Big Hit Entertainment)への不信感を表し、ADOR(アドア)の前代表ミン・ヒジンを「いじめないで欲しい」と会社に対し要求した。尚、動画はすでに削除されている。そしてミン・ヒジンは9月13日、裁判所に代表再選任のための仮処分申請を行った。
HYBEとは世界的グループのBTSを育て上げた芸能事務所。元々は弱小事務所であったが、BTSの世界的ヒットにより国内最大手事務所となった。今では韓国内アーティストに止まらず、ジャスティン・ビーバー(JustinBieber)やアリアナ・グランデ(Ariana Grande)らが所属するマネジメント会社も傘下とし、米国と日本にもそれぞれ本社を置いている。
NewJeansは2022年にHYBE内のレーベルADORから5人組ガールズグループとしてデビューした。そしてADORの代表理事としてNewJeansのプロデュースを担当したのがミン・ヒジンだ。コンセプトだけでなく楽曲やダンスなど全てのクリエイティブを総合的に手がけている。
ミン・ヒジンは以前はSMエンタテインメント(韓国大手事務所)に所属しており、「SHINee」や「EXO」など大ヒットアーティストを手がけてきた。
5人の内、ハニ(HANNI)とミンジ(MINJI)はデビュー前にBTSの楽曲「Permission To Dance」のMVに出演しており、その美貌から「デビューを控えているHYBE所属の練習生ではないか」と期待されていた。
このような背景もあり、NewJeansはデビュー直後から大きな話題と人気を集め、その新鮮なコンセプトは大絶賛された。9月現在で平均年齢18.4歳と若いグループながら、その若さ故の儚さと確かなパフォーマンス力によって高い評価を受けている。
しかし、今年4月にHYBEがADOR代表であるミン・ヒジンに背任行為があったとして内部監査を行ったと報道され、ここから現在に至るまで騒動が続いている。背任行為のほか、同じHYBE内の他レーベルとADORの対立構造も生まれている。NewJeansメンバーはミン氏側についたが、ファンにとって、応援するグループとそれを作り上げてくれたプロデューサーが所属会社と揉めているという非常に悲しい状況だ。
そのような中、8月27日にミン・ヒジンは突然ADOR代表を解任された(ただしプロデュース業務は継続)。また、これまでNewJeansのMVを制作してきた監督がADORからYouTubeで公開しているMVなど関連映像を削除するよう要求されたと明らかにし、MVが見れなくなってしまうのかとファンにはショックが広がっている。
これを受けてNewJeansメンバーらは公式アカウントとは別にYouTubeアカウントを作り、今月11日、ゲリラ的にYouTubeライブを行った。このライブは会社に無断で行っているものであり、配信の準備も自分たちで行ったものだった。
ライブ内では、先日HYBEの他アイドルのマネージャーがそのアイドルらに対し「(ハニを)無視しなさい」とハニに聞こえる距離で言ったこと、それを会社に報告しても何もしてくれなかったこと、他にもデビュー以来ミン・ヒジンは信頼できてもHYBEは信頼できないような出来事が起きていることを述べ、「今後が心配で怖い」と発言した。そして「ミン・ヒジン(前)代表をいじめるのはやめて欲しい。ミン・ヒジン(前)代表がいる元のADORに戻して欲しい」と会社に対して要求し、25日までに回答するよう求めた。
しかし、これに対しHYBEは12日「原則通り対応する」と拒否を示した。
そして、ミン・ヒジンは9月13日、今回の解任は株主間の契約にも裁判所の議決権行使禁止仮処分の決定にも違反するものだとして、ADOR臨時株主総会招集、およびADOR代表再選任のための仮処分申請を行ったと発表した。
いつHYBEとミン・ヒジン、そしてNewJeansの関係性は修復されるのか。
彼女たちが安心してアイドル活動を行えるようになることを祈る。