静岡おでんのお噺し
2025年2月23日放送の「静岡市歴史めぐりまち噺し」。今日は、静岡おでんのお噺しです。
語り:春風亭昇太
串にさしたおでんダネを、真っ黒な出汁で煮込みだし粉や青のりをかけて食べる静岡おでん。
全国各地、どこのおでんとも違う独自のスタイルで静岡を代表する食文化のひとつとなっています。
結んだ糸こんにゃくや牛すじなど、おでんダネにも特徴的なものがありますが、中でも静岡おでんの象徴とも言えるのが黒はんぺん。
白いはんぺんではなくイワシやサバのすり身で作る黒いはんぺんです。
昭和の時代、静岡では駄菓子屋さんの多くが店先で静岡おでんを売っていて、子供たちのおやつとしても愛されてきました。
今も数少なくなった駄菓子屋さんやパン屋さんなどで静岡おでんが売られているのを見ることがあります。
夜になって大人たちが静岡おでんを求めて集うのが青葉横丁と青葉おでん街。
昭和30年代、現在の青葉シンボルロード一帯におでんの屋台が並び、最盛期には50軒を超える屋台が営業していたといいます。
昭和43年以降、道路交通法の施行などによって屋台のおでん屋さんが路上で営業できなくなり、それに替わっておでん屋さんが集まる青葉横丁と青葉おでん街が生まれました。
食べたおでんの串の本数を数えれば金額がわかる賢い会計システムとともにおとなにも子供にも愛され続ける静岡おでん。
かつておでん屋台が並んでいた場所で、毎年「静岡おでん祭り」が開催されます。
静岡市歴史めぐりまち噺し、今日のお噺しはこれにて。 <!-- tag:/area:静岡市葵区,静岡市駿河区 -->