都立高志望率 過去最低に 町田市内倍率は1.0切り
都立高校への志望予定調査の結果が先ごろ発表され、2025年度の志望率は前年度から5ポイント減となる66・97%になることが分かった。東京都によると、調査を開始した1976年度以来、過去最低の志望率といい、町田市内都立高校・普通科の5校募集人員に対する志望予定者数は倍率1・0を切った。
調査は昨年12月12日時点のもので、都内の区市町村立中学校及び義務教育学校610校の卒業予定者7万7856人が対象となった。全日制高校の進学志望率は前年度から0・37ポイント減の88・02%で、そのうちの都立全日制への志望率は66・97%だった。
ここ数年、都立高校への志望率は71%台で推移していたものの、町田市内の教育関係者の一人は「所得制限なく、都内私立高校の授業料支援が受けられるようになった影響と考えられる。大きな声では言えないが、現在は保護者の年収が子どもの進路を左右するのは確か」と話す。
通信制増加など影響
今回の調査結果は町田市内の都立高校にとって厳しい結果になった。全5校の普通科は合計1207人の募集に対して、志望予定者数は1189人と倍率1・0を切った。おおよそ1・0を超えている近隣市などと比べても、都立高離れがより進んでいることを示した。市内の都立高校関係者は「町田駅近くに住む子どもたちは小田急線で町田以外の都立高へ向かう傾向になっている。市内に増えた通信制高校への進学を希望する生徒が増加している影響もあるようだ」と今回の調査結果を分析する。
そして、「今後もこの傾向は進んでいくとみている。市内都立高には新たな魅力づくりが必要になってくるのではないか」と話している。