次の帰省は年末年始?最近多い「夫婦別行動のセパレート帰省」…ホテル&送迎付き帰省もあり
この夏、実家に帰省した方も多いのではないでしょうか。街頭インタビューでは、さまざまな帰省スタイルが浮かび上がりました。新たな帰省のカタチ、調べてきましたよ。
従来の帰省スタイルも
街で帰省について聞いてみると、いろいろな声が…。
30代の母親は、「一年に一回くらいはご先祖様のお墓に、孫の成長も報告に行きたいなと思うので、両家どちらも家族一緒に行きます」と、従来のスタイルで帰省したと話していました。
SNS上で話題「帰省ブルー」
一方で、今埼玉から自分の実家に帰省中と話す30代の母親は、「旦那の実家には一度も行ったことがない。コロナでお互い会わないほうがいいとなってから、一度も会わずにいる。気を使うし、向こうからもおいでとは言われないので…」と複雑な思いを明かしました。
SNS上では「帰省ブルー」という言葉も話題になっていて、夫の実家への帰省に対する妻たちの憂鬱な気持ちが浮き彫りになっています。
増加する「セパレート帰省」
さらに近年、「セパレート帰省」という新たなスタイルも増加しています。これは、夫婦が別々に帰省するカタチ。
「子どもが3人いるんですけど、上の2人と旦那が実家に帰省している間、私は家で下の子と過ごした」と話す30代の母親は、「私はその間寝ていた」と、自分の時間を大切にする姿勢を見せました。
「セパレート帰省」が広がる背景には、共働き世帯の増加があり、夫婦が一緒に帰省することが難しくなっていることも一因とされています。
変わりゆく帰省の価値観
多様化する帰省スタイルの背景には、帰省のカタチが変わっている理由として、生活スタイルの変化や、従来の価値観が薄れてきたことがあると専門家は指摘します。
神戸学院大学の鈴木洋仁准教授は「生活スタイルが多様化し、家族が別々に帰省しても心地よい空間を過ごせるようになった」と話します。
ほかにも、妻は必ず一緒に帰省するなど、昭和の価値観が嫌煙されてきていることも理由の一つに。
セパレート帰省にはメリットもあるといいます。
「これまでのように男性が食べて飲む一方で、女性がすべてを用意し片付けるといった『性別役割分業』が固定化されていた。しかし、セパレート帰省により、役割分担が柔軟になりつつある」と鈴木准教授。
変わらぬ「お盆」の価値
一方で、帰省の意味が見直される中でも、お盆の重要性は依然として残っています。
鈴木准教授は「お盆に帰省することで、自分がどこから来てどこへ向かうのかを体感できる貴重な機会。多くの人が一同に帰ることで、自分もその中の一人であるという一体感やまとまりの意識が強まる」と、その意義を強調しました。
街頭でインタビューを受けた高齢者たちも、帰省に対する強い思いを語ります。
「孫が大きくなると来なくなるのが寂しい」(70代女性)、「料理をたくさん作って待っている」(80代女性)「来ないのは考えられない」(70代女性)と、家族との時間を大切にする姿勢が伺えます。
現代のライフスタイルの変化に伴い帰省のカタチも多様化していますが、「家族と過ごす時間」の価値は変わらず大切にされているようです。
*みんテレ8月22日OAのものです
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
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