「がんばりすぎ」と「ほどよくラクな人」の分かれ道5選
こんにちは。家事シェア研究家の三木です。最近、娘に言われてふと気づいたことがあります。それは「ちょっとパパ頑張りすぎじゃない?」ということ。「忙しすぎじゃない?」ではなくて「頑張りすぎじゃない?」と言われたことで、なんだかとてもハッとしました。 まさか、小5の娘から指摘をされるなんて。とうことで、改めて「がんばりすぎ」と「ほどよくラク」にやることの違いを考えてみました。 そうしたら、そのどちらに向かうかの分岐点があるのかもしれないと思いました。今日は、そんな自分をラクにするための分かれ道の選び方についてです。
1.あと一歩!よりちょっと休む
マイクロブレイク(小休止)が効果的だよ、という研究もあり、1〜5分の休憩をこまめに挟むことで集中力が回復すると言われています。
若い頃は「あと一歩がんばろう!」と一生懸命自分を奮い立たせてきました。
ですが、ある程度歳を重ねてきてわかったのは「その一歩がじつは半歩以下だったりする」という事実。
それよりもほんの少しだけ休憩して、それから大きく踏み出した一歩で、充分に取り返すことができる。
あとで、もう一度自分を立ち上がらせることができる、とわかっていることが年の功。それが40代からの戦い方かもしれません。
2.がんばったご褒美!より、がんばるためのご褒美
たいていのご褒美は「がんばった後」に手にするもの。だけど、がんばるためのエネルギーチャージが必要なときもあります。ストイックなのもいいけれど、自分を元気づけることも忘れないように。
3.SNSを見ながら寝落ちするより、感謝ログで心地よい睡眠をとる
感謝ログって聞いたことはあるでしょうか? その日の終わりに、感謝したことを書き出すことです。
寝る前にぼーっとSNSを眺めて、他人のキラキラした姿にモヤモヤしたり、分断の様子に興奮するなんて、本当に時間の無駄。
それよりも、今日を振り返り、感謝の気持ちを書き出してみる。僕は今、眠る前に娘と一緒に「今日の感謝」を言い合っています。学校での話、仕事での話、家庭での話。書き出してはいませんが、一緒に感謝を振り返りながら眠りにつくのは、幸せな時間です。
4.できなかった自分を責めるより、自分を労うセルフコンパッション
朝起きて「今日こそは!」と気合を入れたのに、夕方には思うように進まなかった自分にガッカリしてしまう。そんな日、ありませんか?
以前は、「今日はなんか無駄な1日だった……」とよく自分を責めていました。でも、あるとき知ったんです。自分に優しくする力=セルフコンパッションは、むしろやる気や回復力を高めてくれるという研究があることを。
やるべきことが全部終わらなかった日でも、「ここまでがんばったね」と、ひと呼吸おいて自分をねぎらう。すると、不思議と明日は少し軽くなっている。
他人にはかけられる優しい言葉を、自分にもかけてあげていい。
そこで、簡単な1日の日報をまとめるようにしています。
本当に一言二言だけ。だけど、振り返ってみると意外とたくさんのことができている自分に気がつく。そしたら、「まあ、よくがんばった方だな」と思えるから、人って単純なもんです。
5.完璧を目指すより、「ちょっとだけ」で動いてみる
がんばりすぎる人は、つい「ちゃんとやらなきゃ」「もっとできたはず」と、自分に完璧を求めてしまいます。
でも実は、完璧を目指せば目指すほど、動き出すハードルが高くなる。
その結果、手がつけられなかったり、気づけば疲れ果ててしまったりすること、ありませんか?
そんなときに僕が使っているのが、「ちょっとだけやる」という考え方です。
たとえば、料理で言えば「野菜は3種類以上使いたい」「彩りもバランスも……」と気を配るのはいいけれど、時間がなければ「とりあえず味噌汁とご飯があればOK」と割り切る。
洗濯物も「完璧に畳んでしまう」じゃなくて、「今日はとりあえず乾いたものを取り込むだけでOK」。
やらないんじゃない、“とりあえずやる”のです。
この“ちょっとだけやる”ことが習慣になってくると、ちょっとやってみる→意外と進む→気が楽になる、という好循環が生まれます。
完璧じゃなくても、暮らしはちゃんと回っていく。
「まずはちょっとだけでいい」と思えると、思考のスイッチがぐっと軽くなります。
三木智有/家事シェア研究家