“お金のハナシ”を赤裸々にできてこそ家族なんだな!?という体験談
mymoの読者のみなさん、聞いてくれ!!弱冠29歳の長女が一軒家を建てると決めたと言うのだ。それも横浜の方で…。かかる費用は、聞いたところでは、福岡の相場の2倍である。こういう時の父ちゃんの気持ちを、ワタシ(中村修治)が赤裸々に書き留めておく。誰の役にも立たんと知りながら…。
頼られてもいないんだな…。
孫を産んだ。次は、マイホームだ。それも一戸建て。寝耳に水とは、このこと。まだ20代じゃないか!?生き急いでいるのか!?と思わず問うた。もちろん、全部事後報告。頼られてもいない。確かに、頼ってもダメなんだけれどな…。鮨は奢ってやれるけど、戸建て購入の頭金を揃えてやれるほど、ワタシは立派な親ではない。
親の借金事情だけは聞いてくる…。
どうやってマンションを購入したのか!?いくら住宅ローンを組んだのか!?そんでもって、いくら残債があるのか!?戸建購入の相談はなかった代わりに、親の借金事情だけは、詳細に聞いてくる。笑
こちとら、ペーパーカンパニーなんて怪しい会社の経営者。フリーランスに毛が生えたような弱小企業なんて信用されない。5年がかりの住宅ローン対策をしてからの我が家(マンション)購入。40歳を過ぎた頃に、なんとかやっと。カミさんは、当時、住宅ローンの審査に通ることを、毎朝、朝陽に祈願していた。笑
親の「雑な人生」の実相がバレる…。
…と、いうわけで、ワタシは、70歳を過ぎるまで住宅ローンを払い続けなくてはいけない。ちゃんと考えたら払い続けられるわけがない。要するに、大雑把で、雑だから、そんな暴挙に出られたわけである。プランナーで独立である。未だに3カ月先が確定できない。こんなことを30年以上続けている。金は天下のまわりものである。雑じゃなかったら、こんな程度で独立なんかするわけがない。メンタルが強いというのは、雑というより、ちょっと馬鹿である。
一戸建ての購入を覚悟した長女には、いろいろとぶっちゃけた。「雑な人生」がバレた。打たれ強いというより、打たれて泣いてたらおまんまの食い上げなので、今日も誰かに会いに行くだけ。迫っている老後も、きめ細かく考えて歩めるわけがない。良い機会なので、先に許してくれと伝えておいた。
誠に、大雑把で、雑な人生である。手に入れたものは、こぼれ落ちていくばかり。いくつになっても徒手空拳。手の中は、いつも空っぽである。空っぽだから、戸建購入の頭金など用意してやれない。買ってやれるのは、新居に相応しい冷蔵庫くらいである。
お金のハナシができてこそ家族だな…。
長女が一戸建てを購入して、多額なローンを組む。その現実を引き受けたことによって、長女と初めて「お金」のハナシをじっくりすることができた。娘たちには、これまで伝えることなどなかった借金事情や、その苦労などを共有できた。「家族」に「成る」ということは、お金のハナシをちゃんとしてこそなのかも!?と認識できた良い時間だった。
夢や幸せと常に併行して存在する「お金」のリアル。これだけは、大目に見ることはできない。いい加減にできない。「お金の約束を守り続ける」ことこそが、家族をつなぐ必要条件である。
娘たちよ、自立とは!?
長女が一戸建てを購入して、多額なローンを組む。そのリアルを引き受けたことに賞賛を送った。お祝いで、次女も一緒に、鰻を食った。その宴の最後に、娘たちに伝えてみた。
「自立とは、他人に依存しない力をつけることではない。他人の力をいつでも使えるようなネットワークの用意ができることである」。ホントに困った時に、ホントに困らないように、他人の力を借りられる信用を築いた社会人になれっ!住宅ローンの支払いに困った時に、ちゃんと頼ることのできる信用のネットワークを築いておけと。
こうして、
もうホントに、
親としての役割が終わっていくんだな…。