初の全国大会へ 開設4年目KIKI DANCE SCHOOL(釜石・大槌)小中3チーム 8/2決戦
釜石市、大槌町でレッスンを行うKIKI DANCE SCHOOL(キキダンススクール、AKKO主宰)の小中学生3チーム(9人)が、子ども向けダンスコンテスト「1st by Soulm8(ファーストバイソウルメイト)」の東日本予選でファイナリストに選ばれ、全国大会に出場する。開設4年目を迎える同スクールのチームが同コンテストに応募したのは今回が初めて。初挑戦で手にした全国大会への切符。メンバーは上位入賞を目指し、8月2日、頂上決戦(東京・滝野川会館)に挑む。
全国大会出場を決めたのは、小学4年以下の部でThree☆Step(スリーステップ)=黒澤結莉、田中穂、三浦千紗(いずれも大槌学園4年)、小学生の部でtwinny(トゥイニー)=金澤花怜(釜石小5年)、佐々萌菜(白山小同)、中学生の部で4MIX(フォーミックス)=飛内アリシア皐(釜石中1年)、今井芭奈(大平中同)、石川夕茜(釜石中2年)、菊地紗愛(同3年)。4月のオーディションで選ばれて結成したチームで、フリースタイルジャズの演技で戦う。
東日本予選(オンライン審査)は6~7月に計4回、応募のチャンスがあり、キキの3チームは最後の7月13日の審査に臨んだ。最終的に全国大会へ進むチームファイナリスト(西日本予選通過を含む)には、小学4年以下の部で15チーム、小学生の部で24チーム、中学生の部で22チームが選ばれている。本県からの出場は同3チームのみ。
キキダンススクールは、関東のキッズチームを数々のコンテストで優勝に導いてきた振付師のAKKOさん(35)が2021年に立ち上げた。現在、幼児から中学生まで約60人が7クラスに分かれて指導を受ける。これまで、スクールの発表会や地域のイベント、日本製鉄釜石シーウェイブスホーム戦のハーフタイムショーなどでダンスを披露してきたが、今年からコンテストへの応募を本格化。その最初の挑戦が、愛好者に人気のソウルメイトの大会だ。
大槌学園の4年生3人で組むスリーステップは、吸収力の高さで成長著しいチーム。メンバーの黒澤結莉さんは初の全国大会出場へ、「いろいろな技とかを決めて、最後まで本気でやり抜きたい」と意気込む。指導するAKKOさんは「変わっていく姿を見るのが楽しい。3人ともポテンシャルが高い」と将来にも期待する。
元々、仲がいいというトゥイニーの2人は、黒ネコをモチーフにしたダンスで本領を発揮。佐々萌菜さんは「他のチームは人数が多いが、その中でもみんなの印象に強く残るような演技をしたい。目標は3位以上」と上を向く。AKKOさんによると、チームの場合、メンバーの関係性が踊りに出るという。「ペアのほうが輝くと思って組ませたが正解。2人の仲、チームワークの良さが完全に作品に表れている」と話す。
フォーミックスの最年長、菊地紗愛さんは4人の動き、表情、間合い、全体のまとまりなど細部まで意識し、作品の完成度を高める。「目指すは優勝のみ。このために練習を重ねてきたので、自信を持って臨みたい。支えてくれる家族にもいい結果を届けたい」と強い意志を見せる。「何があっても前に一歩踏み出そうとする強さを全員が持っている。さらに気持ちが強くなり、それが形になれば一気に化けるチーム」とAKKOさん。
予選に応募した他チームの動画はオンラインで視聴が可能。コンテスト経験豊富な子どもたちと同じ土俵で戦うため、AKKOさんは「そう簡単にはいかない」と思いつつも、手応えは感じていた。結果は応募全3チームの全国大会進出。「正直驚いたが、すごくうれしい」と、ステップアップにつながる大きなチャンスを喜ぶ。メンバーには「親御さんのサポートや一緒に踊ってくれる仲間のありがたみをかみしめて舞台に立ってほしい。悔いのない戦いを」と願う。