フランスの打楽器奏者 TRIOSR9 来日公演で観客を魅了 日本人音楽家らが協力
フランス出身の打楽器奏者3人からなるパーカッショングループ「TRIOSR9」が来日し、1月16日、長津田にある株式会社beatnik(堀尾伸二代表取締役)のスタジオでコンサートを開催した。打楽器演奏を学んでいる人たちなど約40人が来場。目の前で奏でられるマリンバやビブラフォンなどの演奏に聴き入った。
TRIOSR9は、互いにフランス・リヨンで出会ったというニコラさん、ポールさん、アレクサンドルさんの3人によるグループ。これまでに複数の国際コンクールを制覇した実力者で、フランス国内外で幅広く演奏活動を続けている。
この日は、クラシック音楽の曲を独自にアレンジするなどして披露。打楽器をときに激しく、ときに繊細に打ち鳴らし、緩急自在の演奏で観客を魅了した。また、水を入れたワイングラスの縁に指を滑らせ、独特な高音を響かせたり、両手で自身の胸や脚などをリズミカルに叩きながら歌声を披露したりする場面もあり、その卓越した演奏に来場者は大きな拍手を送っていた。
母親らと来場した田奈中学校吹奏楽部1年の男子部員は「きれいな音だった」、同部2年の女子部員は「ビブラフォンのペダルの使い方がすごく上手かった」と話していた。
音楽通じ文化発信を
今回のコンサートは、マルチ・パーカッショニストで指揮者の上野信一さんと、beatnikの堀尾代表取締役の協力で実現した。以前、長津田にある田奈中学校の吹奏楽講習会で、共に講師を務めた経験があるという2人。上野さんによると昨年春ごろ、同グループから日本での公演について相談があり、上野さんが堀尾さんを紹介したことなどから、同会場でのコンサート開催にこぎ着けたという。
公演後、TRIOSR9のメンバーたちは「演奏を聴きに来てくれてうれしい。協力してくれた上野さんたちに感謝です」「この後は台湾と香港にも演奏に行く予定。今夜はとても楽しめました」と笑顔で語った。
上野さんは「このコンサートは、彼らにとって良いキャリアになる」、堀尾代表取締役は「世界一流の演奏を、これほど間近に聴ける機会は滅多に無い。開催できて良かった。これからも、長津田から音楽を通じて文化を発信していきたい」と話した。