日本で一番長い歴史を持つ選書シリーズ「NHKブックス」のベストセラーを一挙公開!
NHKブックスとは?
1964年1月創刊。これまでに1300近いタイトルを刊行し、「選書」シリーズとして日本で最も長い歴史があります。創刊当初から一貫して「第一線の研究者が、一般の人へ向けて書く教養書」という方針を守り続けています。
各ジャンルの人気タイトルは?
哲学、歴史、文学から芸術、自然科学まで、多岐にわたるタイトルの中から各ジャンルのBEST3をご紹介します。
*新版や改版が出ているタイトルは、旧版と合わせた累計発行部数を元に算出しています。
宗教 哲学
1位/『仏像 心とかたち [完全版]』望月信成 佐和隆研 梅原猛
哲学・美学・歴史学を総動員し、釈迦如来像から地蔵菩薩像まで10類型について、背景にある思想を徹底解明します。
2位/『原始仏教 その思想と生活』中村元
古代インドに発生した原始教団の熱気、素朴で現実的な思想と生活倫理を解明した、中村元による入門書の決定版。
3位/『現象学入門』竹田青嗣
世界の意味を問うフッサールの考え方の芯を、平明な言葉で説き直す。用語集も併載した入門書。
自然科学
1位/『新版 稲作以前』佐々木 高明
膨大なフィールドワークをもとに、縄文日本に農耕があったことを示した名著。
2位/『新版 日本人になった祖先たち DNAが解明する多元的構造』篠田謙一
従来の「縄文人と弥生人の混血で日本人が生まれた」説が覆される、日本人起源論の新しいスタンダード。
3位/『確率的発想法 数学を日常に活かす』小島寛之
天気予報からリスク論まで、先行きを見通す推論のテクニック。その基本的な計算方法を、日常に即しながら数学の苦手な人にもわかりやすく解説。
日本の歴史
1位/『法隆寺を支えた木 [改版]』 西岡常一 小原二郎
世界遺産・法隆寺の奇蹟を解き明かした力作。ヒノキが生んだ「世界最古の建築物」の謎を易しく解説する。
2位/『歴史をみる眼』堀米庸三
歴史の主観性と客観性、必然と偶然という基本問題から、歴史と自然科学や常識との関係までを説いた名著。
3位/『「昭和」という国家』司馬遼太郎
日本国の胎内になぜ統帥権国家という鬼胎が存在したのか。国民作家が「魔法の森の時代」の謎を解く。
政治 経済
1位/『「明治」という国家 [新装版]』司馬遼太郎
西郷隆盛や小栗忠順は何がすごかったのか?武士はどのようにして滅んだのか?謎の多い幕末・明治の実情を巨匠が書き下ろし、日本人の「明治観」の基礎となった。
2位/『国家論 日本社会をどう強化するか』佐藤優
獄中での思索がここに結実!聖書からマルクス「資本論」まで古今東西の知をベースに、大いなるテーマに挑んだ実践的国家論。
3位/『生きるための経済学 <選択の自由>からの脱却』安冨歩
安冨経済学の原点にして真髄。この社会を覆う苦悩の正体に迫った経済論のロングセラー。
社会
1位/『東京から考える 格差・郊外・ナショナリズム』東 浩紀 北田暁大
論壇をリードする「71年組」が、東京の光景を出発点に現代社会の諸問題を徹底討論。
2位/『嗤う日本の「ナショナリズム」』北田暁大
若者たちはなぜ「国家」にコミットするのか。70年代からの連続性をふまえ、奇妙な「ナショナリズム」の正体をさぐる。
3位/『図説 日本のメディア [新版] 伝統メディアはネットでどう変わるか』藤竹暁 竹下俊郎[編著]
スマホ普及で根底から変容するメディア情況を、データ分析と歴史記述によって的確に捉える。メディア関係者必携の書。
心理 福祉
1位/『福祉の思想』糸賀一雄
福祉は西欧先進国の施設を真似ることや哲学的探究ではなく、人間の価値をふまえた心と行動的実践である――1968年に刊行された障害者福祉の父・糸賀一雄による不朽のロングセラー。
2位/『身体感覚を取り戻す 腰・ハラ文化の再生』齋藤孝
齋藤孝の原点。第14回新潮学芸賞受賞の画期的身体論。
3位/『子どもに伝えたい<三つの力> 生きる力を鍛える』齋藤孝
基本を見失った日本の教育をどう変えるのか。「まねる盗む力・段取り力・コメント力」を提唱する齋藤教育論。
芸術
1位/『絵画を読む イコノロジー入門』若桑みどり
名画に描かれた図像から作品のメッセージを読みとる。絵画ファンや学生のためのイコノロジー(図像解釈学)入門書。
2位/『フェルメールの世界 17世紀オランダ風俗画家の軌跡』小林頼子
第10回吉田秀和賞受賞。天才画家の足跡から作品の魅力に迫り、新しい美術評論の可能性を切り開く。
3位/『形の美とは何か』三井秀樹
山や雲など自然界の形と、マルや三角などの幾何学的な人工の形。人は古来、形にどんな意味を込め、美を創造してきたのか。
文学 言語
1位/『最新版 論文の教室 レポートから卒論まで』戸田山和久
大学生の必携書!2022年の大改訂では情報へのアクセス法をアップデートし、文章指南パートを大幅増強。
2位/『万葉集 時代と作品』木俣修
1966年刊行のロングセラー。ゆたかな文芸性と多様性をもつ作品を、当代第一の歌人が時代順に鑑賞する。
3位/『日本語の特質』金田一春彦
発音・表記・語彙・文法等に現れた独得の性質を、外国語とも比較しながら、明快に説く。
歴代発行部数 BEST10 NHKブックス60年間の歴史の中で読み継がれてきたベストセラーを発表!
1位/『仏像 心とかたち [完全版]』望月信成 佐和隆研 梅原猛
50年以上にわたって売れ続けてきたNHKブックス『仏像』と『続 仏像』を2018年に大刷新。読みやすい書体にし、写真版も入れ替えて一巻本にまとめた決定版です。
2位/『最新版 論文の教室 レポートから卒論まで』戸田山和久
主人公は作文のヘタな大学新入生。彼がダメ論文を「Aプラス論文」へ改善するまでのプロセスを追いながら、論文の基本からアウトラインの作り方、草稿のまとめ方、仕上げ方までを伝授します。
3位/『法隆寺を支えた木 [改版]』 西岡常一 小原二郎
貧窮にめげず一子相伝の「宮大工」を生きた西岡氏と、軍隊帰りの厳しい姿勢で農学を究めた小原氏がタッグを組み、法隆寺の奇蹟を解き明かした力作。近年英訳され、欧米の研究機関でも読まれるようになりました。
4位/『福祉の思想』糸賀一雄
5位/『原始仏教 その思想と生活』中村元
6位/『歴史をみる眼』堀米庸三
7位/『万葉集 時代と作品』木俣修
8位/『「昭和」という国家』司馬遼太郎
9位/『身体感覚を取り戻す 腰・ハラ文化の再生』齋藤孝
10位/『現象学入門』竹田青嗣