現役ドラフトはタブーなし?巨人・畠世周が阪神へ、昨年の馬場皐輔に続くライバル球団間の移籍
通算119試合で19勝の右腕
9日に行われたプロ野球の現役ドラフトで巨人・畠世周投手(30)が阪神へ移籍することが決まった。
畠は近大福山高から近畿大を経て2016年ドラフト2位で巨人に入団し、1年目に6勝4敗、防御率2.99をマーク。2021年にも中継ぎで52試合に登板するなど通算119試合で19勝を挙げているが、2023年3月に右肘のクリーニング手術を受けた影響もあり、同年は一軍登板なし、2024年も1試合登板に終わっていた。
公式HPでは「ジャイアンツに在籍した8年間、監督やコーチ、チームメイトに恵まれ、かけがえのない時間を過ごすことができました。何よりファンの皆様には、どんな時でも温かく声援を送っていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。怪我が多く、リハビリでくじけそうになった自分に『待っているから』と、とてもありがたい言葉をかけていただいたことは忘れません」と感謝のコメント。
さらに「お世話になったジャイアンツの皆様に恩返しができるよう、阪神タイガースの力になれるよう、目いっぱい腕を振っていきます。ジャイアンツファンの皆様、8年間ありがとうございました」と意気込みを示した。
日本で最も歴史のある巨人と、2番目に古い阪神はライバルとして球界の人気を二分してきたこともあって、過去をさかのぼっても両球団間の移籍は少ない。今オフもFA宣言していた大山悠輔が巨人から大型オファーを受けたが残留した。
しかし、昨年の現役ドラフトでも馬場皐輔が阪神から巨人に移籍。今年も畠が巨人から阪神に移籍したことで、現役ドラフトに限ってはタブーなしと言えそうだ。
今後もこの傾向が続けば、巨人には牙をむく阪神ファンのアレルギーも徐々に小さくなり、球界の活性化につながる可能性もある。かつては小林繁が巨人戦8連勝をマークしたこともあった。畠が古巣相手にどんな投球を見せるか楽しみだ。
【関連記事】
・巨人と阪神の両方に在籍したプロ野球選手、極めて少ないライバル球団間の「禁断の移籍」
・現役ドラフトでソフトバンク移籍の上茶谷大河は輝きを取り戻すか?データから見えた復活のカギ
・2023年現役ドラフトの答え合わせ 日本ハム水谷瞬が交流戦MVPなど大ブレイク
記事:SPAIA編集部