3月は自殺対策強化月間 ライトアップで普及啓発
毎年3月は自殺対策基本法に基づき「自殺対策強化月間」に定められている。普及啓発の一環として藤沢市ではきょう7日(金)とあす8日(土)、江の島シーキャンドル(展望灯台)をライトアップする。「信頼の芽生え」「生きる力の回復」を表す自殺対策のテーマカラーであるグリーンに照らす。点灯時間は日没から午後10時まで。
警視庁の統計によると市内の自殺者数は2006年の同法施行以降、減少傾向にあったが、コロナ禍からは再び増加に転じた。22年は63人で、過去5年で最多に。男女別では男性が41人、女性が22人だった。原因・動機では「健康問題」の40人に続き、「経済・生活問題」が17人となり、過去10年で最多となった。
こうした背景を踏まえ、市保健予防課では自殺防止に向けた取り組みを進めている。自殺未遂者と家族から電話相談を受け付ける「まごころホットライン」は、「仕事を失った」「人間関係や介護、育児に疲れた」「自殺未遂を繰り返す」などの声に専門相談員が耳を傾け、相談者と共に解決方法を探る。受付日時は、平日午前9時から午後5時(祝日、年末年始を除く)【電話】0466・81・9120。
また、メンタルチェックシステム「こころの体温計」も導入。心の健康状態やストレスの状態を携帯電話やパソコンで調べられる無料サービス(通信料は自己負担)で市HPから利用可。総合市民図書館とも連携し、25日(火)まで関連本の展示やリーフレットなども配布。市担当者は「心や体のSOSに気づいて下さい」と呼び掛けている。