冬の高校スポーツ全国大会 弓道女子 マイペース軍団・日田が入賞目指す【大分県】
弓道の女子団体で県高校新人大会を制した日田が、ここ一番での集中力と勝負強さを発揮し、全国高校選抜大会の出場権を獲得した。
昨年の全国選抜、今夏の全国高校総体に出場した先輩の背中を追い、8月に新チームになってからは「先輩超え」を目標としてきた。最初の公式戦となった県新人で優勝。続く九州新人では決勝トーナメントの1回戦で敗れ、前年の準優勝を超えることができなかった。「県新人で優勝して気が抜けたわけではないが、負けたことで勝ちたい思いは強くなった」と浜田昌子監督。
マイペースな選手が多い新チーム。昨年に比べて勝負への厳しさや闘志が前面に出ないが、良くも悪くも緊張感が周りに伝染しない。全国選抜の県予選では、ギリギリ決勝リーグに滑り込んだが、動じることはなかった。九州新人で負けた悔しさを思い出し、「ここから本番」と言わんばかりに「勝負のあや」を感じ取った選手たち。高瀬七菜(2年)は「気持ちを切り替えて、立ちに入る前にみんなで注意点を言い合った」と振り返る。
練習の質を高め、全国上位を目指す
決勝リーグでは、対戦相手の射を気にすることなく「自分は自分。特に緊張することなく、自分のやることをしっかりやったことが良かった」と安岡杏夏(2年)。それぞれが自分の射に集中し、的中率を高めて接戦を勝ち切った。
昨年の全国選抜は決勝トーナメント2回戦で敗退した。今年の目標は「賞状(8位入賞)を持って帰る」ことだ。浜田監督は「昨年の成績を超えたいという思いを感じる。会場の雰囲気にのまれるような選手はいないので、いつも通りの射ができれば結果は付いてくる」と期待する。マイペース軍団に気負いはなく、「練習の質を上げて、大会では一本一本に集中するだけ」と、目の前の的を射抜くことだけを考えている。
マイペースだが、勝負強さに定評あり
(柚野真也)