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寒さに負けず冬の釣りを楽しむ! 明石で「フグのカットウ釣り」に挑戦

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寒さに負けず冬の釣りを楽しむ! 明石で「フグのカットウ釣り」に挑戦

毎年、冬は寒さに勝てず釣りに出掛けることが少なくなる季節です。それでも、「釣りをしたい」という欲だけではなく「食べたい」という欲もフル活用し、冬の釣りに挑戦してみました。そんな冬の釣りに選んだのは明石の風物詩でもある「フグのカットウ釣り」。初挑戦なので期待と不安で胸がいっぱいでしたが、「釣って楽しい、食べて美味しい」ということもあり、自然と足を運んでいました。

「フグのカットウ釣り」の基本と魅力をおさらい

まずはフグのカットウ釣りのおさらいから。メインとなるターゲットはショウサイフグ、まれに超高級魚のトラフグが掛かることもある釣りです。ご存じの通りフグをさばくには免許が必要ですが、フグ釣りの乗合船では、船長もしくは船宿の方が安全にさばいた「身欠き」の状態にしてくれるので安心です。

カットウ釣りは「関東が発祥」といわれており、それが関西にも波及し大人気の釣りになってきています。釣り方はエサの下に「カットウバリ」と呼ばれる3本バリもしくは4本バリをセットし、エサを食べにきたタイミングに合わせカットウバリで引っ掛けるというシンプルなもの。アタリが明確に出れば上手くアワセることもできますが、フグはエサ取りが上手いうえに船の揺れもあるため、なかなか明確なアタリが出ません。この難しいアタリを取れたときの気持ちよさが、この釣りの醍醐味でもあります。

フグをねらうのに使用するカットウ仕掛

フグのカットウ釣り仕掛の自作と快適収納

オモリを上にするか下にするかの違いはありますが、仕掛自体はひじょうにシンプルなので市販品ではなく自作してみることにしました。
「チラシ」と呼ばれる3本ほどのハリにエサをセットするのが主流ですが、初心者にはエサ持ちが悪いという情報もいただいたため、今回はエビスクリューを購入。エビスクリューは針金を螺旋状に加工したもので、エビにねじ込むだけでエサをセットできます。ハリがないため違和感なく食ってくるとか。そしてカットウバリを組み合わせたら、あっという間に仕掛が完成

オモリについてはカラーのものが有効ということでしたが、複数の号数を準備する必要があったのでこちらも自分で塗装。といっても自宅にあったペンで塗っただけですが…(笑)。こちらもあっという間に完成しました。
ところがタックルケースに入れようとしたとき、ちょっとした問題が発生。スクリューやカットウバリが剥き出しの仕掛であるため、そのままケースに入れると出し入れがひじょうにやりにくいのです。

複雑なものではないので、多少絡んでもほどけないことはないのですが、釣り場で絡んだものをほどくのはストレスでしかありません…。スムーズに出し入れできるよう、なにか便利なモノがないか家の中を探し回り、ようやく見付けたのが「スルッパ(リョウスケ)」でした。
スルッパはルアーを入れるのが一般的な使い方ですが、もしかしたら…と入れてみると素晴らしい納まり。ハリ先にさえ気を付けていれば絡むこともなくストレスフリーな仕上がりです。既に満足感を抱いてしまいましたが、この調子で釣果も伸ばしていきたいところです。

「スルッパ」が仕掛入れにピッタリ!

乗合船で挑むフグカットウ釣り!

次は乗合船の予約へ。HPで予約状況に空きがあることを確認できるのでスムーズに予約完了。船宿さんに最近の状況などを確認させてもらうと、エサはアルゼンチン赤エビがいいとのこと。「ほかのエサは釣れない!」とアドバイスをいただき、近所のスーパーで調達することに。常連さんのなかには塩締めやミソ漬けなどひと手間加えることもあるようですが、今回はなにもせずシンプルにそのままでいくことにしました。

釣行当日は1月中旬。天気はよく波は穏やかながら、少し風がありなかなかの寒さです。平日のため「ガラガラでは?」と思っていましたが、しっかりと満席でした。みなさん釣りがお好きです(笑)。
薄暗い中、受付を済ませるといよいよ出航。ポイントまでは1時間ほどで到着しました。はやる気持ちを抑えつつ実釣開始。オモリ20号で落としてみましたが潮が速く流されるため、オモリを追加し30号にするとうまく馴染みました。

ショウサイフグは底付近にいるため、着底後、張らず緩めずのいわゆる「ゼロテン(ゼロテンション)」をキープしアタリを待つのがセオリー。しかし普段ジギングをメインにしてきたため、このゼロテンをキープするのが難しいのです。できているような、できていないような…、微妙な状態ですができる限りで対応しました。
半信半疑のまま続けているとコツンとアタリが! すかさずコンパクトにアワセを入れると心地よい重み。キタッ! と心の中で控えめに叫び巻き上げます。上がってきたのはアベレージよりも少し小さめながら、本命のショウサイフグ。ジギングではゲスト扱いのフグでも、メインでねらっているときはめちゃくちゃ可愛く見えますね。

初めての釣りは1尾釣るまで不安ですが、釣れると自信に変わります。「再現性、再現性」と自分に言い聞かせ、再度仕掛を落としました。……が、そうかんたんではないのが釣り。なかなか口を使ってくれません。周りを見ても、ポツポツ上がってはいるものの状況的にはシブい模様。「今日はシブい」という言葉、誰もが耳にしたことがあるのではないでしょうか(笑)。そんな状況のなかなかなかアタリも取れずではありましたが、怪しいものは全てアワセを入れることで、数尾追加することができました。

今回は専用タックルがなかったため、手持ちのライトジギングロッドと硬めのタイラバロッドを持参し、いろいろと試しながら使ってみました。結果、バット部分が硬めでティップが柔らかいタイラバロッドが使いやすかったです。柔らかいタイラバロッドではなく「硬め」というところが重要でしたね。一般的にはカワハギロッドやタチウオテンヤロッドが代用しやすいようです。

また今回の釣行を経て、フグのカットウ釣りはシンプルがゆえに潮の流れや速さに合わせ、オモリを調整し、ゼロテンを極めることでアタリを出して釣果を伸ばす…、そんな奥深い釣りだと思い知らされました。これだから釣りは面白いですね。

釣って楽しい、食べて美味しい!フグ釣りの醍醐味

さて釣りが終われば、もう1つの目的でもある食べる楽しみが待っています。フグは釣りたても美味しいようですが、数日熟成させることで旨味が増すと教えていただき、今回は4日寝かすことにしました。てっさ、炙り、てっちりと自宅でフルコースを満喫。締めの雑炊がとくに絶品でした。

寝かせたことで身が締まり、旨味も凝縮されている気がしました。ここまで贅沢にフグを食べられるのも釣り人の特権ですね。寒いながらも釣りを楽しみ、釣ったあとにはご褒美が待っているこの釣りは、自分のなかで冬の定番となりそうです。

明石エリアでは3月いっぱいまでがカットウ釣りプランを楽しめるシーズンのようです。(当記事が掲載されるころには既に終了しているかもしれませんが)今シーズン、チャンスがあればもう一度チャレンジしてみたいと思います。みなさんもぜひ、寒さに負けず絶品のフグ釣りに出掛けてみてはいかがでしょうか。

ちなみに釣行日当日は、せっかく明石まできたので明石焼の名店に寄り道し帰路につきましたよ。ご当地の美味しいものをいただくのも、釣行遠征の楽しみの一つですね。

企画・記事協力:FISHFRIENDS

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レポーターREPORTER

プロフィール:アウトドア9

京都市在住。オフショアをメインにイカメタルやジギングなど、旬な釣りものをねらい釣行しています。昨年はタコやトンジギに挑戦したので今年はタルイカジギングに挑戦する予定です。

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