ふるさと兵庫100山・有馬富士を望む三田『花山院菩提寺』で紅葉狩りを楽しむひととき 三田市
派手さはないけれど、鮮やかで繊細な姿が美しい。そんな紅葉を静かに鑑賞できる場所が三田市にあります。
西国三十三番霊場巡り中興の祖【花山法皇】隠棲の地、『東光山 花山院菩提寺』(三田市)。有馬富士の麓・尼寺(にんじ)地区にある真言宗の由緒あるお寺です。
北摂里山街道から、有馬富士公園口の交差点で県道49号線(三田篠山線)に入り7分ほど。「花山院」と書かれた案内看板の場所から車で参拝に向かいます。
見てのとおり、なかなかの山道です。そしてマップではわかりませんが、なかなかの急勾配でもあります。
キレイに舗装されていて十分道幅もありますが、しっかりと傾斜もあるため、ちょっとだけアドベンチャーな気分になるかも知れません。特別な運転技術は必要ないけれど、“山道好き・ドライブ好き”は血が騒ぐかも!!
距離にして1キロ、車だと5分程度。到着すると、今が見ごろの美しい紅葉が迎えてくれました。
●おすすめの撮影スポット●
【山門と紅葉】
「訪れたら、まずは1枚」のお約束スポットです。風景だけを撮るもよし、門の前でたたずむもよし。
阿吽の像にお出迎えされて、さっそく入山しましょう。
【石段から見上げる紅葉】
境内への石段から見上げるように紅葉を撮ると、空を透くように美しい風景が広がります。サイドにある石灯籠も雰囲気を演出してくれますよ。
【大銀杏とモミジ】
境内に鎮座する銀杏の黄とモミジの赤が描くコントラスト。銀杏は落葉が進み、そろそろ見ごろは終わりを迎えそうです。
【薬師堂と紅葉】
2つあるご本尊のうちのひとつ、薬師堂。冒頭の写真【荒神堂と紅葉】も、鄙びた雰囲気が心に染み入るような風景でおすすめです。
赤、橙、黄、緑の薄葉が重なりあい、光の角度で表情を変えるグラデーションはまるで繊細な日本画のよう。絵画のように、静かにゆっくりと堪能できる紅葉がここにはありました。
●紅葉以外の見どころ●
西国巡礼の番外札所としても有名な同寺。境内の小高い場所には花山法皇の御廟所があります。大木に抱かれた苔むす御廟に手を合わせ、この地で静かに余生を過ごした法皇のことを思います。
寺務所側へ入ったところにある展望所は、「ひょうごの景観150選」にも選ばれているビュースポット。
市内各方面を一望することができますよ。見晴らしがとてもよく、座ってゆっくり景色を楽しめるよう、ベンチや双眼望遠鏡も設置されていました。
花山法皇の物語をプラスアルファで味わうなら、参道(車道)途中にある「琴弾坂」の碑。
下山した麓にある「十二妃の墓」もおすすめです。
お出かけの思い出に、深みを与えてくれそうです。
場所
東光山 花山院菩提寺
(三田市尼寺352番地)
駐車場
第1・2駐車場あり(どちらも山門そば)
参道護持費として500円を寺務所へお納めください