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冬に旬を迎える<寒>がつく魚3選 栄養を蓄えて美味しくなる?

サカナト

マダラ(提供:PhotoAC)

年が明け、全国的に気温が一桁になる日々が続いています。

こんな寒い時期に、脂を多く蓄えて美味しくなる魚たちがいます。いわゆる「寒○○」と呼ばれる魚たちです。

全国的も有名な<寒ブリ>

寒ブリ(提供:PhotoAC)

「寒」がつく旬の魚と聞いて、真っ先に思い浮かぶのはブリではないでしょうか?

ブリは日本の食卓に欠かせない魚のひとつで、照り焼きや刺身、しゃぶしゃぶなど多くの魚料理に用いられています。年間を通して流通し、スーパーや魚屋では毎日のように見られますが、12~1月は特に脂が乗っていて美味しい時期です。

中でも富山県氷見市の「寒ブリ」は全国的も有名で、寒ブリのシーズンが始まると「ひみ寒ぶり宣言」が発表されニュースにもなります。

今シーズンの「ひみ寒ぶり宣言」は去年より1ヶ月ほど早く、2024年11月20日の宣言となり、723本のブリが水揚げされました。氷見漁港で競られた7キロ以上のブリが「ひみ寒ぶり」として認められ、日本各地へと出荷されています。

この時期ならではの極上の寒ブリをぜひ堪能したいですね。

山形県庄内地方で愛される<寒ダラ>

マダラ(提供:PhotoAC)

山形県の庄内地方ではマダラが有名ですが、特に1月上旬~2月上旬に漁獲されるものを寒鱈(かんだら)と呼んでいます。

特に鶴岡市の鼠ヶ関港は県内でも有名なマダラの産地であり、この地域では産卵期である冬季に沿岸(タラ場という)へ集まってきたマダラを底引き網により漁獲しています。

山形県で水揚げされるマダラは新鮮なうちに刺身や昆布締めで食されるほか、フライやムニエル、鍋物など様々な料理で食べられています。中でも、マダラを丸ごと使った鍋物「どんがら汁」は鶴岡市を代表する冬の味覚です。

鶴岡市を中心とした地域では、毎年1月になると「寒鱈祭り」も開催。興味がある方は参加してみてはいかがでしょうか。

脂の乗りが抜群の絶品<寒ボラ>

ボラの刺身(提供:PhotoAC)

カラスミを食べる魚というイメージが強いボラ

水質の悪い環境下でも見られることから「臭い」「美味しくない」というイメージが一部の人々に定着していますが、実は本種も寒い時期においしくなる魚です。

確かに水質が悪い環境のボラには臭いがあるものの、水質の良い環境で育ったボラは非常に美味なことが知られています。特に冬場のボラは一部の地域で「寒ボラ」とも呼ばれ、丸々と肥えたボラは脂の乗りが抜群で絶品です。

現代の日本では食用魚としての認知度は低いものの、卵巣(カラスミ)、白子のほかに幽門垂(通称:へそ)、身が食用として流通しています。

冬の魚は脂が乗っていて美味しい

このように冬に寒さが厳しい一方で、マダラやブリ、ボラが旬を迎える時期でもあります。

この時期ならではの「寒○○」を味わい、冬の海の幸を堪能してみてはいかがでしょうか。

(サカナト編集部)

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