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【福島県】知ってるつもりで知らなかった!喜多方ラーメンの本当の魅力とは?

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【福島県】知ってるつもりで知らなかった!喜多方ラーメンの本当の魅力とは?

全国のご当地ラーメンの中でも、福島県の喜多方ラーメンはメジャーの一角を占めている。東京にもお店があり、何度も食べてよく知っているつもりだ。
だがご当地、会津喜多方市に行くと、「普通のラーメンと麺が違う!」と力説された。そしてお店の数が多く、「街並みと一体化している」と主張する人も。

喜多方市役所を起点に歩くと、10秒でラーメン屋さんを発見。さらに1分歩くと、居酒屋兼ラーメン屋さんの看板。歩き回るほど、ラーメン屋さんに出会ってしまう。2軒が隣り合っていたり、まさに街並みと一体化していた!
喜多方市は人口約4万人だがラーメン提供店は90軒もある。人口1万人あたりで比べると、全国第1位のまさにラーメン王国なのだ。

ある人気店で出てきたのは王道の醤油ラーメン。麺は中太の縮れ麺、スープは透明度の高い醤油味。
「縮れてないとラーメンはダメ」「まっすぐの麺なんてそうめん食ってるようなもの」とお客さんもこだわりが強い。

喜多方市内の製麺メーカーで、他の麺とのと違いを聞くと「水分が多い多加水麺です」とのこと。するとスープを吸わないのでは?「それで縮れ麺にしてスープを絡めさせています」
なるほどねえ。
飯豊山からの伏流水をたっぷりふくませて独特のツルモチ感を出し、手もみで縮れさせている。

また喜多方では古くから醸造業も盛んで醤油もレベルが高い。あっさり醤油のラーメンこそ、喜多方ラーメンの王道の味なのだ。

ところがお店で注文する様子を観察していると、「醤油ラーメン」の間に「塩ラーメン」のオーダーも聞こえたぞ!
お客さんに醤油じゃないのか問い詰めても「塩ラーメンも喜多方ラーメン」と平然と答える。
別のお店では「お待たせしました。味噌ラーメンです」と味噌味まで登場。醤油ラーメンこそが喜多方ラーメンじゃないの?
「醤油だけで勝負してる店はないかも」とお客さんが言うのだけど、なんか話が違わないか?
喜多方ラーメンは醤油のイメージではとお客さんに聞くと「考え改めたほうがいい」と叱られてしまった。

喜多方ラーメンはおよそ100年前、中国から渡ってきた藩欽星(ばんきんせい)さんが考案した支那そばがルーツと言われている。それにしてもなぜ喜多方ラーメンは全国区になったのか。喜多方市役所に新設された喜多方ラーメン課で、課長の瓜生昭彦さんに聞いてみた。

「昭和40年代後半から50年代にかけて、喜多方は蔵の町として認知されていました。昭和58年に旅行雑誌に蔵とラーメンが取り上げられました。その雑誌を読んだ方々がたくさん訪れて、蔵とラーメンの町として脚光を浴びました。」
ケンミンSHOWの日常食だったラーメンが有名になり、ラーメンによる町おこしの先駆けとなったのだ。

ところでラーメンと言えば、飲んだあとに締めで食べることが多いが、喜多方のラーメン店はほとんど夜8時で閉店してしまう。だから喜多方ラーメンは、夜より朝、いわゆる朝ラー文化の先駆けでもあったのだ。

朝7時に人気店に行ってみると大行列!しかも朝っぱらからチャーシューがいっぱいのった肉そばを食べている。これにはおそれいった。喜多方市民、本当にラーメンを愛しているねえ!

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