Yahoo! JAPAN

樽町在住大森夫妻 自宅を子どもの居場所に レモンの家(仮)開く

タウンニュース

名称の由来となったレモンの木の前に立つ大森夫妻

樽町在住の大森文彦さん(37)と三乃里さん(38)は、自宅1階に「レモンの家(仮称)」を9月からオープンした。子どもたちの新しい居場所として、毎週火曜日に駄菓子屋を開いている。座るスペースも設けており、宿題や遊びなどで子どもや地域の人たちの交流を生んでいる。

「街に開いた場所を作りたい」という共通の思いを持つ大森夫妻。日常的に立ち寄れる場所を目指し、昨年11月に購入した、レモンの木が特徴的な自宅をリノベーションして開放することに。コミュニティスペースの面積は21・5平方メートル。リビングだった部屋の床を撤去し30cmほど下げ、土間にしている。屋内と屋外の縁側がつながっている中間領域もポイント。「少しでも入りやすくなれば」と作られた。

現在は、毎週火曜日午後2時から午後5時まで、「まちのちいさなだがしやさん」を開き、駄菓子を販売している。

地元でまちづくり

三乃里さんの実家は法華寺で、師岡町で生まれ育った。出産を機に、仕事で取り組んできた「まちづくり」を自分が過ごしたエリアでも実践したいとの思いを強めたという。また、中学3の時に現代アートを見て「こんな表現ができるのか」という衝撃を受けたこともあり、「今後は作品展示などもやりたい」と展望を語る。

文彦さんは福岡県出身。鉄道会社で働いた後、現在は大学教員で都市計画を専門としている。シェアハウスの開発、運営に携わった時に、コミュニティのイベント企画に興味を持つようになった。「プライベートな公民館のような場」を目指す。

8月31日と9月14日には内覧会を実施。両日合わせて約100人が来場した。「60歳を超えた方が取組みに共感してくれた。(このような場所を)求めてくださっていることが嬉しい」と三乃里さん。

10月1日に鶴見区から駄菓子屋に訪れた女性は、「100円を握りしめて駄菓子屋に行っていたことが懐かしい」と目を細めた。小2と小5の3人組は、「家の近くにあって遊びに来た。珍しいお菓子を買えた」と嬉しそうに話した。

まち普請に応募

地域の人や子どもが立ち寄りやすい場所にしようと、大倉山で活動する人たちと「熊野の森、子どもの居場所プロジェクト」を立ち上げ、市の助成制度「ヨコハマ市民まち普請事業」に応募した。1次選考を2位通過し、来年1月に2次選考が行われる。採択されたら外構を整備して入りやすい環境を整える予定。

駄菓子屋や作品展だけでなく、リユースグッズや廃棄予定の菓子の販売、ワークショップの開催、レンタルスペースなど、地域と環境がつながる構想を練っている。

三乃里さんは「子どもの将来の選択肢が広がる場を作りたい」、文彦さんは「第3の居場所として地域に愛される場になれば」と期待を込めた。

駄菓子屋を利用する子どもたち

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. 【熊本市南区】平日も大賑わい!3号線沿いに富合にある「お食事処 遊」

    肥後ジャーナル
  2. Wink鈴木早智子がカフェ店員に!紅白出場時の衣装なども展示しているコラボカフェ開催中

    おたくま経済新聞
  3. 4コマ漫画海外移住録 アキニッキ出張版|第19話:野良「牛」が漁るものとは……?

    NHK出版デジタルマガジン
  4. 驚きのとろとろ食感わらび餅!話題の和菓子店「わらび屋本舗」梅田に初出店

    PrettyOnline
  5. 秋めいてきたらこっくり深い味のパスタやサンドイッチが恋しくなる【珈琲館】(東京都・豊島区他)

    パンめぐ
  6. 菊池亮太&ござ、『2台ピアノコンサート』で「ブレイキン」ーークラシック×宇多田ヒカル、SMAP、吉本新喜劇など、変幻自在な即興演奏で釘付けに

    SPICE
  7. 歌い手・吉乃「ここまで歌い続けてきてよかった」 “始まり”となったメジャーデビューシングル2作品を紐解く

    SPICE
  8. 【2024年11月版:福岡のエンタメ情報】ライブ・舞台・映画・展覧会:斉藤和義、THE ALFEE、YUKI、石井竜也など

    フクリパ
  9. 公園事業を牽引している国営海の中道海浜公園。福岡パーティチャリの運行開始!

    フクリパ
  10. かわいいピンクスイーツ&北海道のチーズメニューも登場♪「ピンクスイーツ&総料理長のわがままブッフェ」開催

    ウレぴあ総研