「すぐバレるのになぜ?」、「返還すれば解決?」 小学校の41歳女性事務員が126万円横領
■41歳事務員が懲戒免職 廃品回収の収益や給食費を横領
静岡県教育委員会は富士宮市の小学校に勤務する女性事務員が126万円余りを横領したとして、懲戒免職処分とした。この女性事務員は生活費や車のローン返済にあてたという。
相次ぐ教職員の懲戒処分 修学旅行中に飲酒して生徒を引率した事案も
県教委によると、41歳の女性事務員は今年3月29日から8月までの間、廃品回収の収益金や給食費など、複数の学校徴収金の預金口座から現金を不正に出金したり、保護者や業者などから集金した現金を口座に入金しなかったりする行為を繰り返した。私的に使った金額は126万4490円に上った。
8月27日に学校給食センターから「給食費が支払われていない」と小学校に連絡があり、校長がこの女性事務員に確認したところ横領が明らかになった。この女性事務員は今年4月から勤務する小学校の会計処理事務を1人で担当していた。横領した現金は生活費や車のローン返済にあてたという。
横領した現金は全額返済されている。県教委は現時点で警察に被害届を提出しておらず、今後検討するとしている。池上重弘教育長は次のようにコメントしている。
「県教育委員会といたしましては、このことを大変重く受け止め、再発防止に向けて、教職員一人一人に対して、公金等を扱う重みの自覚を改めて促すとともに、市町教育委員会とも連携して適正な会計事務の徹底を図ることや、具体的・実践的な指導や研修を通じて、職員全体の一層の綱紀粛正と使命感・倫理観の高揚を図り、教育行政の信頼回復に努めてまいります」
■「県教委の本気度や反省感じない」、「あまりにも浅はか」
県教委は再発防止策として「複数の職員による会計処理」や「定期的な通帳と印鑑の管理確認」を挙げている。県民からは県教委や横領した事務員に呆れる声が噴出している。
「1人の職員に会計処理の全てを任せる仕組みに問題がある。今まで同じようなことが何度も何度も起きていて、本気で再発防止に努めようとする姿勢や反省を全く感じない。公金の重みが分かっていないのではないか」
「横領した現金を返還すれば済む話ではない。県教委は被害届の提出を検討するのではなく、事態が発覚した時点で被害届を出すべき。身内に甘い」
「すぐにバレるのに、あまりにも浅はか。静岡県のホームページでは勤務先の小学校も実名も発表されているので、126万円の横領で失ったものが大きすぎる」
「全額返還できるなら、最初から横領しなければ良いと思ってしまう。半年近くバレない行政の仕組みも疑問」
県教委による懲戒処分は今年度8件目で、免職は今回が初めてとなった。昨年度の懲戒処分は21件だった。
(SHIZUOKA Life編集部)