NISAは限度額を使い切ればいいというものではない!自分のペースで運用することが大事な理由とは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 新NISAの話】
NISAは限度額を使い切ればいいというものではない
自分のペースで運用することが大事
ここまで何度か触れたように、新NISAには年間限度額が設けられています。投資枠が120万円、成長投資枠が240万円の合計360万円。仮に毎年、この上限額いっぱいに使って投資すると、生涯投資枠の1800万円には5年で到達します。これが毎月10万円ずつ(年120万円)では1800万円に到達するのに15年、同じく5万円ずつ(年60万円)では30年。投資スタート年齢が若ければ、毎月3万円ずつ(年36万円)で50年という計算も成り立つでしょう。早いうちから多めに資金を投入していけば、そのぶん運用期間が長くなって、時間の恩恵により複利効果も期待できます。 必然的に資産の増え方も、小刻みに投資するよりずっと早くなります。ただ、だからと言って身の丈に合わない投資を行うのはリスキー。どこかに無理が生じて、結果的に運用中の商品を解約しなければならないはめになるかもしれません。
そういう場合でも、投資枠の再利用ができるのが新NISAの利点ではありますが、長いスパンで見ていた商品をまた一から育てるのは複利効果が薄れるためなるべく避けたいこと。投資のペースや枠の使い方は人それぞれ。焦らず自分なりに無理のないペースで資産運用を続けていきましょう。
投資枠の範囲でマイペースに投資
生涯投資枠1800万円を使い切るペースは人それぞれ。焦らず無理なく継続できるように投資することが重要。
インカムゲインも非課税に
資産運用で得られる2種類の利益
・キャピタルゲイン(売却差益)
保有資産を売却することで得られる売却差益(譲渡益)。株式や投資信託などの金融商品を、購入価格よりも高く売却したときに生じる利益。
・インカムゲイン(配当・利子)
資産を保有していることによって継続的に得られる収益。株式の配当金、投資信託の分配金、預金や債券の利息、株主優待など。
→通常の株式投資ではインカムゲインには20.315%の配当所得がかかるが、長期運用を前提とした新NISAでは非課税となる。定期的に非課税で配当金・分配金を受け取れるメリットは大きい。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 新NISAの話』著:伊藤亮太