愛猫に『ビタミン・ミネラル』が足りてないかも?見逃せない4つの症状と不足する原因
1.貧血
鉄分が不足すると、赤血球の生成が減少し貧血を起こしやすくなります。
ビタミンB12、ビタミンBなどは、正常な赤血球を作り出すのに大事な成分です。
猫が貧血を引き起こしているときにあらわれる主な症状は以下の通りです。
✔元気消失
✔食欲不振
✔疲れやすく動きたがらない
✔呼吸が速い
✔目の結膜や口の中の粘膜が白っぽくなる
もしも、愛猫にこのような症状があらわれていたら、できるだけ早く動物病院で見てもらうと安心です。
2.皮膚や被毛の状態が悪化
ビタミンAやビタミンB6、亜鉛などが不足すると猫の皮膚や被毛の状態が悪化してしまうことがあります。
毛が抜けやすくなったり毛艶が悪くなるだけでなく、皮膚が乾燥してかゆみや炎症が起こる場合もあります。
猫の皮膚や被毛を健康に保つには、ビタミンやミネラルだけでなく、タンパク質や脂肪などの栄養素が必要です。
ビタミンやミネラルをはじめとした栄養バランスの良い食事を与えて、猫の皮膚や被毛の健康を守ってあげてくださいね。
3.骨がもろくなる
ビタミンDや、ミネラルに含まれるカルシウム、リン、マグネシウムは、丈夫で健康な骨を維持するのに重要な栄養素です。
ビタミンやミネラルが不足すると、骨がもろくなって骨折や骨粗しょう症などのリスクが高まります。
特に成長期の子猫がビタミン・ミネラル不足に陥ると、骨の発育不全が見られることがあるため注意が必要です。
丈夫な骨を保つためには、栄養バランスの整った食事が重要になります。
なかでも、成長期の子猫はビタミンやミネラル、たんぱく質が豊富な食事を心がけましょう。
4.歩行の異常
ビタミンB1(チアミン)は、神経の機能を正常に保つために重要な成分です。猫は体内でビタミンb1(チアミン)を合成できないので、食事から摂取する必要があります。
ビタミンB1が不足すると、歩行やバランス感覚に異常があらわれる恐れがあります。
それだけでなく、ビタミンB1が不足すると、心臓の筋肉が収縮する力を低下させるなど、心機能にも悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
愛猫がフラフラとした歩き方をしていたり麻痺の症状が見られる場合は、動物病院で診てもらうようにしましょう。
ビタミン・ミネラルが不足する原因とは
猫にビタミンやミネラルが不足する原因はさまざまですが、食事や栄養バランスが関係しているケースがほとんどです。
毎日のごはんを残さず食べる猫であっても、食事の栄養バランスが整っていなければ、猫に必要なビタミンやミネラルも十分に摂取できなくなってしまいます。
また、小食の猫や偏食の猫、病気や老化などが理由で食事をあまり取れない猫も、必要な栄養を摂取することが難しいでしょう。
栄養バランスが整った食事を取らないと、必要な栄養素を補えません。
そのため、ドライフードをふやかしたり嗜好性の高いウェットフードをいつものフードにトッピングするといった工夫を凝らして、必要な栄養が不足しないようにバランスの良い食事を心がけましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、猫にビタミンやミネラルが不足した際にあらわれる症状や、その原因についてお話しいたしました。
猫の健康を守るためには、ビタミンやミネラルがとても重要です。
ビタミンやミネラルが不足すると、思いもよらぬ健康問題を引き起こす可能性もありますので注意しなければなりません。
ビタミンやミネラルが不足したことによって引き起こされる症状を防ぐためには、栄養バランスの整った食事を与えることが肝心です。
猫の食事の基本となる「総合栄養食」を与えると、必要なビタミンやミネラル類を効率的に摂取することができます。
猫が健やかな毎日を送れるように、栄養バランスの整った食事を与えて、体調管理を万全に行ってあげてくださいね。
また、症状の早期発見や素早い治療を行うためにも、動物病院で定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
(獣医師監修:平松育子)