エリンギを食べて、「免疫グロブリンA」を身体に増やして、免疫力を整えよう!
野村邦丸がパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・毎週月曜から木曜9時~13時)内で火曜日の11時半ごろから放送されている「ホクトpresents きのこで菌活~カモン健康!」。きのこを食べて体の内側から「健康」になる方法について、「日頃の生活の中で気になる健康」をテーマに、毎週、その道の専門家に話を聴く。
今週は、大阪・枚方市の『松田医院』院長で、医学博士の松田伸一先生に「免疫力を整える」というテーマで話を伺った。
疲れてる時に風邪を引きやすいのは、疲れがたまると、本来身体が持っている防御機能である免疫力が低下するからだという。疲れをためない。免疫力を下げないことが風邪予防につながるようだ。では、免疫力を高める方法はといえば、やはり規則正しい生活習慣と食生活。3大栄養素である「炭水化物・脂質・タンパク質」をバランスよく摂取することが重要だ。さらに、免疫力を上げるには腸内環境を整えることも大事だといわれているが…。
邦丸「免疫力を上げるには腸内環境を整えることも大事と言われていますがいかがでしょうか?」
松田伸一「おっしゃる通りです。腸内にはおよそ1000種類。数でいいますと、100兆個を超える腸内細菌が存在しており、この腸内細菌の群生が腸内フローラといわれる腸内細菌層になっています。このバランスが保たれていると、免疫力にも良い影響を及ぼします。免疫細胞は骨髄の中で生まれ、血液やリンパ液の中を通って全身を巡っていますが、その免疫細胞のおよそ7割が腸内に存在しています。腸内環境を整えるのに役立つのは食物繊維です。腸内の免疫細胞を活性化させるためには、腸内の善玉菌のエサとなる食物繊維を豊富に含むきのこを積極的に摂りたいと思います」
邦丸「従って、腸内環境が整っていれば免疫細胞も十分に活躍してくれるというわけですかね」
松田「その通りですね。逆に過労やストレスから自律神経が乱れてしまいますと、腸内環境の方も乱れてしまい免疫細胞の働きも阻害されてしまいます。ストレスが多いと「免疫グロブリンA」という抗体の分泌が減ることがわかっています。「免疫グロブリンA」は鼻や口、目などの粘膜免疫で抗原を捕まえて、体内への病原体の侵入をブロックする役割を持っています。この分泌速度が低下してしまいますと、抗原が体内に侵入しやすくなりますので、体調を崩すことに繋がります。それとは反対に、きのこの研究でエリンギを2週間食べると「免疫グロブリンA」が増加したという研究結果の方が出ております。もう1つ。きのこの特徴的な栄養素である「βグルカン」は免疫細胞に直接働きかけて免疫細胞を活性化させる働きもしています。ということで、免疫を整える・免疫力をアップさせるという点からもきのこはまさにおすすめの食材と言えるかと思います」