“10分どん兵衛”の真相をマキタスポーツに聞く「10分って言いましたけど本当は…」
お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) 3月21日の放送は、新潮社から発売中の『グルメ外道』を著したマキタスポーツ氏を招き、金曜パートナーの壇蜜とともに本の内容について伺った。
大竹「まあ、この本はすごいよね。こういう食べ方があるのかと驚いてますけど。外道と言うからには、他の人とはずいぶんものの考え方が違うなと思うんです。最初に出てくるのが10分どん兵衛」
マキタ「そうですね。今からかれこれ10年近く前になりますけど、ネットを中心にバズるという現象になりまして、この食べ方が流行ったんですよ」
壇蜜「みんな美味しいって言い出したよね」
マキタ「僕が他局でやってるラジオ番組で、ちょこっと10分どん兵衛の話をしたことがきっかけだったんですけれど、だんだん流行っていって。僕、当時お芝居をやってて、稽古場である共演者が「マキタさん、10分どん兵衛知ってる?」って言われたんですけど「いやいや、それ俺だから」みたいな。そのぐらい一人歩きしているような体験をしましたね」
大竹「最初、ラジオでなんつったの?」
マキタ「実はこれ、ずっと恥ずかしい食べ方だと思ってまして。あんまり人に言えない食べ方だなとかって思ってたんですが、ちょっと共演者にそそのかされるような形で、ポロッと言ったことがきっかけでしたね。恥ずかしいんですよ」
大竹「それは、ご自宅が傾いたり、いろんなことがあった」
マキタ「(笑)傾いたというか、まあひもじかったんですね」
大竹(笑)
マキタ「同じ意味かな?」
壇蜜「お腹すいてたんですね」
マキタ「お腹すいてたんですよ。なるべくお湯を入れてふやかして、かさ増しをして食べることによって、汁を充分に麺に吸わせて満腹感を得ようって、いやしい考え方がちょっとそこにあったんですよ。だから別にどん兵衛だけじゃなくて、いろんな麺でそれやってたんです。いろんなインスタント麺、袋麺、カップ麺とかでいろんなことをやってたんですけど、ある時期にどん兵衛が麺の種類を変えたんですよ。結構硬くなったんですね。割れた麺の欠片を見たら、なんか三層構造みたいになってて、これは何かの思し召しだと。5分って言われてるけど「5分以上いけ!」っていうサインだと思ったんですよ。10分って僕言いましたけど、本当は10分、15分、いや20分」
大竹「ええ?(笑)」
マキタ「ぐらいとかも全然やってました」
壇蜜「もう冷めちゃうよ」
マキタ「だから、20分とかって言うと恥ずかしいから10分って言ってたんです」
大竹「要するにかさ増しすれば腹膨れるだろうと」
マキタ「はい、悲しい記憶なんですよ」
大竹「オレ、そんなことはしなかったけど、ラーメン1個ね。オレ7人で食ったことある」
マキタ「もっと悲しいやつが出てきましたね。難民船で来たんですか?東京に」
大竹「その日ね、7人いて何にも食う物なくなって。そしたらね、なんか友達がカバンの中からね。これならあるよみたいなんでね、インスタントラーメン出して。で、食おうって話になって。普通の鍋じゃなくて少し大きめの鍋で、それも多分かさ増しになったんだろうね。みんな、まだだ、まだだなんて言いながら、食って。いやもうね、味っていうよりね、薄い汁のイメージしか頭の中に残ってないけど、もう笑っちゃったね。あまり悲しくて」
マキタ「悲しいですね。だからそういうなんか上には上がいますよ、そりゃ。比べ物にならないですよ、大竹さんたちのひもじさとは」
大竹「(笑)ちょっと待って。オレ、争うつもりじゃないんだよ」