鮎(アユ)友釣りオススメ河川ガイド2024:長良川【岐阜】水温安定すれば本番
いよいよ待ちに待ったアユのトモ釣りの解禁だ。この記事の出るころ、すでに解禁した河川もありアユ釣りを楽しんだ人もいると思うし、まだアユの解禁を待ちわびて仕掛作りにいそしみ、ワクワクしている人も多いと思う。今回は私のホームグラウンドの1つ、岐阜県美濃市の長良川中央漁協管内を紹介したい。
長良川のアユ釣り
今年の長良川中央漁協は長良川、板取川(片知川を含む)、武儀川、津保川など全川一斉に6月1日が解禁だ。今年も天然ソ上は順調で、期待に胸が膨らむ。
漁協の放流は順調に進んでいるようで、県の魚苗センター人口種主(海産系)で、放流量は12978kg。河川別に内訳は長良川5692kg、板取川3902kg、武儀川1692kg、津保川1692kg。他に県の委託放流分もある。
入川料は年券1万1千円(8千円)、日釣り券3千円(2千円)。()内は女性と75才以上で、障害者と満18才以下は無料。
長良川のアユ釣りシーズン
昨年の長良川中央管内の解禁日は低調なスタートだったが、梅雨明け後は天然ソ上が大きく成長して機能し始めた。だが8月に養殖場でアユに病気が出て、終盤にはオトリの確保が難しく、やむなく釣りを断念した人も多かったと思う。
それでも9月は大勢の人でにぎわった。私自身も昨年8月に20~25cmクラスがたくさん釣れ、強い引きを楽しめた。例年だと長良川の解禁は水温が低く安定していないため、釣果にムラがある。比較的水温が高い各支流の方が安定する。
長良川は梅雨明けすると天然ソ上が成長して大きくなり、水温も安定してくる7月半ばから本番になる。そこで本流と支流のお勧めポイントを1カ所ずつ紹介したい。
長良川支流のおすすめポイント
まずは支流のお勧めポイントは、管内支流の中でも放流量の多い板取川だ。ポイントは蕨生大橋~城山橋。蕨生大橋の上下流は、トモ釣り専用区になっている。
駐車スペースも蕨生大橋の右岸河原、下流側左岸河原にあるため入川は容易だ。蕨生大橋上下流は平瀬で、流れがそれほど速くないので初心者でも釣りやすい。これからトモ釣りを覚えたい人や女性にお勧めだ。
平瀬からカーブにさしかかると急瀬になり、大型のアユが釣れる。もし蕨生大橋前後が混雑していたり釣果が伸びないときは、専用区ではないが50mほど下流に城山橋上流の瀬がある。こちらは駐車スペースが少ないせいか、比較的空いている。
城山橋上流の瀬は橋の真下がトロ場で、特に初期の朝にトロ場で群れているアユが水温上昇とともに食(は)みだし、瀬に上がってくる。瀬のヒラキで釣ると良い。
瀬の右岸側に岩盤があり、岩盤前は早瀬~急瀬になってオトリを沈ませにくいので、釣り残しが結構ある。ひと回り大きなアユが掛かるが、流れが速いのでオモリや背バリを付けて攻略したい。
長良川本流のおすすめポイント
次に本流長良川のお勧めポイントだが、テラセを紹介したい。板取川との合流点のすぐ上流側にある瀬で、トモ釣り専用区となっておりそれほど長い瀬ではないが、上流に大きなトロ、下流には合流点からの淵がありアユの供給源がある。
次から次と瀬にアユが入ってくるため、ポテンシャルは相当なもの。私が長良川中央に通い始めた20年前の8月に25cmクラスがたくさん釣れ、強烈な引きを楽しんだ思い出がある。右岸に駐車スペースがあるので、右岸からのアプローチが多くなると思う。
初期より梅雨明け以降から終盤が良く、特に瀬肩が狙いめ。人の少なくなる夕方には、警戒心の薄れたアユが次々にアカを食みに瀬に入ってくるので、引き釣りで入れ掛かりになることもある。
天然ソ上が多い年は瀬肩より上流のトロ瀬の鏡になったポイントで、泳がせ釣りで静かに釣ると良いだろう。長良川のアユはパワーがあるので、それなりのタックルが必要だ。
サオについてだが、長良川は流れが速くアユにパワーがあり、パワー負けせず引き抜きしやすく、瀬釣りでオモリや背バリを使ったときでも扱いやすいものがお勧め。
安全面は万全に
最後に長良川は流れと押しが強く、所々で深い所もあるので立ち込む際は安全面を考慮してCRジャケットの着用がお勧め。また終盤には大勢の釣り人でにぎわうので、トラブルのないようにマナーを守って釣行してほしい。
<週刊つりニュース中部版APC・渡邉敦/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年6月7日号に掲載された記事を再編集したものになります。