秦野中RC・名水RC 貯水タンクで"未来"つなぐ フィリピンで完成式
秦野中ロータリークラブ(小巻慎吾会長)と秦野名水ロータリークラブ(大屋富茂会長・以下RC)が昨年から実施してきたフィリピン・カダヤカン村での水支援事業。このほど貯水タンクが完成し、2月9日には完成式が現地で行われた。
この水支援事業は、2018年に中RCが現地のメトロバギューRCと合同で貯水タンクを設置したことが始まり。村から約6Km離れた場所にある水源から水を引き、貯水タンク2基を設置したほか、継続できるよう設置後の運営体制の仕組み作りなども行った。その成果もあり、現在に至るまで同村では水が安定的に供給されているという。
しかし、隣接する地域では非衛生的な水での生活が続いていたため、今回、貯水タンクを1基増設することに。日本からは中RCに加え、名水RCが参加したほか、現地からはクリエイティブバギューRCとメトロバギューRCが協力し、4RC合同で支援を実施した。
このほど、貯水タンクが完成したため、中RCから小巻会長ら6人と名水RCから大屋会長が2月8日から10日にかけてフィリピンを訪問。完成式には現地の市長も参加した。また、式典後には子どもたちへ折り畳み傘、ボールペン、歯ブラシの贈呈も行った。子どもたちの中には、前回の支援のことを覚えている子もいたほか、現地のテレビのニュースに取り上げられるなど大歓迎を受けたという。
前回の支援から6年経ち、中RCの小巻会長は、「この6年間、村の住民が自ら力を合わせて貯水タンクを維持し、自然災害も乗り越えてきた。安全な水で暮らすことで、生活の質の向上、地域経済も豊かになった事実を今回自分たちの目で、肌で実感しました」とコメント。「子どもたちの瞳の中に、未来が見えたと確信しました。世界の中で人種、信条、文化の壁をこえて、奉仕することの大切さを、この秦野の地から発信できたことが嬉しい」と話した。
また、「マニラから8時間かけ、初めて現地に行くことができました。完成式で村の人や子どもたちの笑顔に接し、この水支援事業に参加させていただき大きな感銘を受けました」と名水RCの大屋会長は語っていた。