よみうりランド水族館の注目は<360度スケルトンの水中回廊> コツメカワウソがお出迎え?
東京都稲城市にある「よみうりランド遊園地」に隣接するエリアにオープン予定の「TOKYO GIANTS TOWN(東京ジャイアンツタウン)」。株式会社よみうりランドは1月23日、同エリア内に2027年開業予定となっている水族館の施設計画が決まったことを発表しました。
鉄筋コンクリート造の地下1階・地上3階建てで、施設面積(延床面積+屋外展示面積)は9874平方メートルを予定。全体を見て回ると1時間半~2時間程度の所要時間となる見込みです。
水族館施設を含む東京ジャイアンツタウンは、同社と読売新聞東京本社、読売巨人軍の共同開発。今年3月1日に開業するジャイアンツタウンスタジアムに併設される、国内初の球場と一体になった水族館です。
コンセプトは<多摩川から海、浅瀬から深い海へ>
水族館施設は、人工海水を使用する内陸型です。
水族館のテーマは「生きものの世界を人が訪れ、同じ時間を共に過ごす」。大自然の海中環境を再現し、多摩川から海、浅瀬から深い海へとつながっていくストーリーを展開するそうです。
専用駐車場や飲食施設を歩行者用ブリッジでつなぐ予定で、利用者が東京ジャイアンツタウン内を一体的に回遊できるようにし、スタジアムの芝生外野席からはコンコースを通ってアクセスできるといいます。
<30メートルの淡水水槽>から<1300トンの大水槽>へ
館内には、「多摩川エリア」「クラゲエリア」「アシカ・ペンギンエリア」「深海・太古エリア」などを設置。エントランスを入ると、遊園地に隣接するフラワーパーク「HANA・BIYORI(はなびより)」で繁殖したコツメカワウソがお出迎え。
<30メートルの淡水水槽>を眺めながらスロープを上ると、「多摩川エリア」に。多摩川の豊かな自然環境の展示に注力し、地域の学校などと連携するほか、子どもたちが地元の生態系を楽しみながら学べる場も提供するといいます。
さらには、<1300トンの大水槽>へと続きます。
大水槽は「サンゴ礁」がテーマ。浜辺から奥行30メートルの海水面に潜っていくように、歩きながら徐々に海の世界に入っていく構成となっています。
大水槽の中に設けられる<水中回廊>は、360度スケルトンのトンネル。美しいサンゴ礁の海を泳ぐ魚たちを様々な角度から眺めながら、深い海の中を歩くような没入感を体験できるそうです。
日本で初めて公開されたシーラカンスの標本も
「アシカ・ペンギンエリア」にある<アシカの楽園>では、よみうりランド遊園地から移住したアシカがのんびりと暮らす様子が観覧可能。
「深海・太古エリア」には、1967年にフランス政府から寄贈され、日本で初めて公開されたシーラカンスの標本が展示されます。
そのほか、年間を通じて様々なイベントを展開する「企画展示ホール」も設置し、企画展にも注力するようです。
以前は「マリンドーム海水水族館」を運営
よみうりランドは1964年から2000年までの36年間、遊園地内で「マリンドーム海水水族館」を運営。同社は、「そのノウハウを活かし、生きものとの距離感を近づけ、心に残る体験や感動をお届けします」としています。
約2年後にオープンする新たな水族館施設の概要が公表されました。
大水槽にある360度スケルトンのトンネルなどインパクトのある展示のほか、地域に根差した多摩川に関する展示など幅広い内容が楽しめそうですね。
※2025年1月25日時点の情報です
(サカナト編集部)