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セイコー時間白書2025に見る「働き方」と「人生設計」の変化 50代の不安が浮き彫りに

月刊総務オンライン

セイコー時間白書2025に見る「働き方」と「人生設計」の変化 50代の不安が浮き彫りに

セイコーグループ(東京都中央区)は6月3日、世代ごとの時間に対する意識や実態をまとめた「セイコー時間白書2025」を発表した。

同社は、6月10日の「時の記念日」に合わせ、人生100年時代の時間感覚を探る調査を2017年から毎年実施している。今年は、国民の5人に1人が後期高齢者(75歳以上)となるとされる「2025年問題」が現実味を帯びる中、「長寿化による人生100年時代における時間の多様性」に焦点を当てて分析している。

老後準備、40代で意識し始め 60代でも「完了」は1割止まり

老後に向けた意識や行動について、4割以上の40歳代が「具体的な行動はしていないが考え始めている」(41.0%)と回答。50歳代では「準備を始めている」が19.5%と2割に迫る一方、「すでに準備を完了している」人は、60代でも1割(10.0%)にとどまっている。

50歳代は、将来を楽観的に感じる人が最も少ない世代であることが、別の質問で明らかになっている。

現時点での老後に向けた意識や行動

ライフイベントも『自分軸』で 変化する価値観は全世代に共通

そして過半数の人は「自分軸で生きられている」と感じている(59.0%)。白書では、自分の価値観や信念に基づく「自分軸」を持つことで、他人に左右されず自分の考えで人生を選択でき、より充実した人生を過ごせるとしている。

最も割合が低かったのは50代(49.0%)で、全体平均より約10ポイント下回った。10代が最も高く(70.5%)、20代(64.0%)、30代(54.0%)と年代が上がるにつれて低下し、60代で58.5%とやや回復している。

白書では「自分軸を持ちながらも他人が気にならなくなるのは60歳代になってから」と分析する。

自分軸で生きられている

結婚や出産、就職・転職や定年など、人生にはさまざまな人生の節目といえるライフイベントがあるが、73.7%が「ライフイベントで社会規範に縛られる必要はない」と回答。年代差もあまりなく、白書では今後は社会規範に縛られない、その人なりのイベントの迎え方が増えると予想している。

ライフイベントで社会規範に縛られる必要はない

2025年の生活実感は「バタバタ・イライラ」 「ぼうっとしたい」が上位に

最近3か月の生活を象徴するのにふさわしい言葉を、時間にまつわる言葉の中から1つ選んでもらったところ、1位は「ばたばた」だった。2023年の規制緩和以降、コロナ禍に3年連続1位を維持していた「粛々」と入れ替わって以降、3年連続のトップ。2位の「だらだら」3位の「のんびり」は、ともに2024年と同じ順位だった。

最近の生活を象徴する、心情を表す言葉についても質問したところ、「イライラ」が2年連続で1位となり、今年は「ぼうっと」と同率で並んだ。

最近の生活を象徴する時間にまつわる言葉(※画像クリックで拡大)

50歳代に強まる「働かないと不安」の心理 若年層との意識差が鮮明に

「いつものばたばたした毎日で、ぼうっとしたいという願望が高くなっている」と、時間学が専門の一川誠教授は分析。また、若い年代のポジティブさと、中高年代のネガティブさの対比を指摘する。「就職活動で売り手市場なこともあり、若い年代は将来に対して前向き」な一方、バブル崩壊後に就職し、定年延長や老後2000万円問題が叫ばれ「いつまで働けばいいのか、でも働かないと先が見えない、と強く不安を感じるのが50代」だと言及。40歳代はまだ定年を実感しないので、そのあたりの不安はやや低いと解説している。

「セイコー時間白書2025」では「タイムパフォーマンス(タイパ)とAI活用」についても考察している。調査は全国の15〜69歳の男女各100人、計1200人を対象に、4月8日〜16日にかけてインターネットで実施された。時間白書は同社公式リリースにて閲覧できる。

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