そばめしならぬ“スパめし”にカレーライスならぬ“コーヒーライス” 珍メニューがイケてる老舗喫茶店【たかざわ珈琲店】ーー富山・射水
富山市の呉羽から高岡市の中田や戸出、小矢部市へと抜ける県道9号。呉羽から太閤山へと差し掛かる辺りは、梨園や竹林、水田の中を走り抜ける緑豊かな道路で、春にはタケノコ、秋にはナシの即売所も多く設けられます。
そんなドライブが気持ちいい県道沿いに、ちょっと変わったメニューが味わえる老舗の喫茶店があるのをご存知ですか。
竹林の脇に店を構える老舗喫茶店
店先の沿道には目立つ「もちもちナポリタン」の看板。きっと見覚えがあるって人も少なくないですよね?
1981(昭和56)年に開業した建物は、外観の一部に赤いレンガの壁を施した趣きある味わい。クラシカルなフォントやレトロなコーヒーミルの看板にも歴史を感じられます。
コーヒーを彷彿とさせる深い茶色で統一された店内は落ち着いていて、窓の外に広がる竹林とのコントラストも鮮やか。ゆったりと時間が流れる中でモーニングやランチを味わうことができます。
店内奥のほうには喫煙ができるスペースも。愛煙家にはうれしい昔ながらの喫茶店といった様子です。
看板メニューのもちもちナポリタン
そのナポリタンとごはんを合わせたスパめしも
看板メニューのナポリタンは、大きな丸い鉄板で運ばれてきます。
トマトピューレから煮込んで作ったソースは、甘みと酸味のバランスを追求したこだわりの逸品。もちもちと弾力のある太めの麺によく合います。鉄板での提供なので最後までアツアツ、わざとおこげを作って香ばしさを楽しむっていうのもアリです。
そして、このナポリタンを使って一風変わったメニューに仕上げたのが、「スパめし」。名前の通り、スパゲティとごはんを一緒に味わうことができます。
「まかないから生まれたメニューなんです。そばめしがあるなら、スパめしがあってもいいかなと思いまして」
開発秘話を明かすのは、メニューを考案した村上久美子さん。
くにゅっと弾力のあるスパゲティとソースを吸ってもっちりとしたごはんの食感はまったく異なります。薄焼き卵も絡めると…オムライスのようでオムライスではない、ナポリタンのようでナポリタンでもない。ユニークなひと皿です。
ラーメン&ライスやうどんとごはんなど、麺類を食べる時にひと口でもいいからごはんを食べたくなる時ってありますよね。そういう人には特にオススメのメニューです。
淹れたてコーヒーで炊いた珈琲ライス
そのお味は?
コーヒーにこだわる喫茶店ならではのランチやスイーツも多くそろえています。
その最たるものが「珈琲ライスカレーバターチキン」。花形に盛られたごはんの色は…
なんとコーヒー色!
「淹れたての特別なコーヒーで炊いたごはんなんですよ」(村上さん)
コーヒーで炊いたご飯ってどんな味?と思いながら香りを嗅いでみると、ふんわりとコーヒーの香りが漂ってきます。
お味はと言うと…少し苦みを感じるコーヒー風味。嫌な雑味やクセはなく、結構イケてます。
この珈琲ライスに、スパイスを効かせたバターチキンカレーを絡めると…まったりと濃厚なバターチキンの風味にほんのり苦みとコク深さが合わさって、おいしく味わうことができます。
「コーヒーにこだわった店なので、いろいろな食材とコーヒーのコラボを楽しんでもらえたらと思います」(村上さん)
生豆から自家焙煎したこだわりのコーヒーはもちろん、コーヒーを使ったチーズケーキや水ようかん、バームクーヘンなど、スイーツのラインナップも個性的で、甘さの中に大人好みの苦みを感じることができます。
大人がゆっくりできるスペースを提供したいということで、残念ながら子供の入店はNGという老舗の喫茶店。コーヒー好きにはたまらない店になりそうです。
店舗情報
【たかざわ珈琲店】
住 所 富山県射水市塚越559-2
営 業 8:30~18:00(モーニングメニュー ~11:00)
電 話 0766-56-3510
定休日 水曜
駐車場 あり
記事編集:nan-nan編集部