市立病院 手術支援ロボットを導入 10月上旬に運用開始
大和市立病院(石川雅彦病院長)はこのほど、患者の負担軽減などが期待される手術支援ロボットを導入した。泌尿器科や消化器科、産婦人科の手術で使用される予定で、現在、医師らによる操作トレーニングが行われている。運用開始は10月上旬となる見通しだ。
病院総務課によると、市立病院に導入された手術支援ロボットは、同院が質の高いがん医療を提供する「がん診療連携拠点病院」として国に指定されていることから、導入が検討されていた。
手術支援ロボットは「鏡視下手術」の支援機能を持つ。鏡視下手術とは、身体に3〜6カ所の小さな穴を開け、モニターを見ながら電気メスや自動縫合機などを用いて行う手術のこと。導入により「さらに細密な手術が可能となり、各臓器の正常部位への損傷も低減され、患者の早期退院が期待される」と担当者は説明する。
一方、執刀する医師は立ったまま行っていた手術を操作台に座って行えるため、身体の負担軽減にもつながるという。
支援ロボットの購入費用は約2億2千万円で、2024年度の公営企業会計から支出した。
10月上旬の運用開始にむけ現在、医師らが操作トレーニングを実施している。同院の診療部長を務める長谷川哲哉医師(48)は「外科手術領域も新しい技術によりどんどん進化している。10月より導入するロボット支援下手術で皆様に貢献していきたい」とのコメントを寄せた。
市立病院の診療科目数は33科(24年9月現在)。昨年の手術件数は4867件。