草彅剛×白石和彌監督『碁盤斬り』イタリアの映画祭「RED LINE FILM FESTIVAL」にて最優秀長編作品賞を受賞!
「第48回日本アカデミー賞」で草彅剛が優秀主演男優賞を、清原果耶が優秀助演女優賞を受賞した、白石和彌監督初の時代劇となる『碁盤斬り』が、イタリア トスカーナ州のモンタルチーノにて6月11日~15日まで開催された映画祭「RED LINE INTERNATIONAL FILM FESTIVAL」にてコンペティション部門に選出され、最優秀長編作品賞を受賞した。本映画祭のオープニング作品として上映され、日本映画の選出は本作が初となった。
武士の誇りを賭けた感動のリベンジ・エンタテイメント
浪人・柳田格之進は、身に覚えのない罪をきせられた上に妻も喪い、故郷の彦根藩を追われ、娘のお絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしている。しかし、かねてから嗜む囲碁にもその実直な人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心掛けている。ある日、旧知の藩士により、悲劇の冤罪事件の真相を知らされた格之進とお絹は、復讐を決意する。お絹は仇討ち決行のために、自らが犠牲になる道を選び……。父と娘の、誇りをかけた闘いが始まる。
「RED LINE INTERNATIONAL FILM FESTIVAL」は、2024年に始まり、国内外の最先端の映画作品が出会う場となることを目指し、映画撮影を促進し、表現と物語を伝える手段として、そして現実を深く理解し分析する手段としての価値を高めること、そして映画を通して平和と連帯のメッセージを発信する手段としての理解を深めることを目標としている映画祭。今年の審査員長は、映画『シャイン』(96)でアカデミー主演男優賞をはじめ賞レースを総なめにしたジェフリー・ラッシュが務めた。
受賞理由:この作品は、江戸時代の侍映画の伝統を忠実に体現しながら、主人公の心の奥底にある感情を探求しています。特に構図、セットデザイン、衣装、そして全体的な演出が丁寧に行われており、真の形式的技巧が発揮されています。細部、テンポ、そして雰囲気に細心の注意を払って制作された、類まれな歴史再現と言えるでしょう。
映画祭の公式SNSで、上映されている様子を見ました。凄く美しい環境で上映してくださりとても感動しました。そして、作品賞をいただけると聞いて、本当に嬉しく思っています。この作品にとっても、映画監督個人としても、この先映画を作っていく勇気や喜びをいただきました。本当にありがとうございます。
(白石和彌/監督)
『碁盤斬り』は、昨年にイタリアで開催されたヨーロッパ最大のアジア映画祭「ウディネ・ファーイースト映画祭」で批評家により選出されるブラック・ドラゴン賞(Black Dragon Audience Award)を受賞、3月に公開されたフランスでは、220スクリーンで上映されるなど、海外でも高く評価されている。なお、スペインの配給も決定している。
『碁盤斬り』は現在、Amazon Prime VideoとU-NEXTで配信中