16日まで愛鳥週間 鳥の繁殖期「枝先に注目」 横浜自然観察の森
5月10日から16日までは愛鳥週間。横浜自然観察の森(栄区)にはこの時期、繁殖のために夏鳥たちが訪れることから、多様な鳥が観察できる。
(公財)日本野鳥の会が運営する同園。横浜スタジアム約13個分の敷地に「ネイチャートレイル」と呼ばれる4つの道があり、雑木林を抜ける道、湿地や川を通過する道など特徴のあるコースが設定されている。
レンジャーが常駐
1986年の開園以降、森で確認されている植物は約900種類。鳥類は約160種を超える。横浜自然観察の森で1年中暮らしている鳥の他にも、特定の時期に日本へ繁殖しに訪れる鳥が多くみられる。
さらに、レンジャーと呼ばれる自然や生物に関する専門的な知識を持つ職員が常駐。生き物の簡単な観察方法などを教えてくれる。レンジャーの上吉原健さんは「鳥は木の幹よりも、枝先にいることが多い。カサカサと動く枝や鳴き声などに意識を向けると見つけやすくなる」とバードウォッチングのコツを話す。
愛鳥週間の時期に観察できる鳥としては、自然観察の森に暮らすメジロやウグイス、暖かい時期にやってくるホトトギスなど。また、いたち川の源流である「ミズキの谷」ではカワセミが姿を現すこともあるという。
幅広い楽しみ方
バードウォッチングの魅力は「幅広い楽しみ方があるところ」と語る上吉原さん。森を訪れる人たちは、鳥の撮影に夢中になったり、発見した鳥をノートに記したりと楽しみ方はさまざま。その奥深さが魅力だという。
あると便利なものは双眼鏡と図鑑。鳥を見つけてから、双眼鏡を使用して観察。図鑑があれば鳥の種類をその場で判別できる。レンジャーが常駐する自然観察センターでは双眼鏡の貸し出しと図鑑を販売している。また、観察方法に関して上吉原さんは「鳥にストレスを与えないよう、距離をとって観察してください」と注意を促す。
同園での探索可能時間は日の出から日没まで。横浜霊園前バス停から徒歩7分ほど。レンジャーが常駐している自然観察センターは午前9時から午後4時30分まで開館(月曜定休)。隣接する横浜市上郷・森の家の有料駐車場が利用できる。