スター候補生インタビュー(4) サッカー 古野優斗(大分トリニータU-18) 「自分の成長する姿を見てほしい」 【大分県】
大分トリニータU-18から唯一、トップチーム昇格を果たした古野優斗。193cmの規格外の体格と無限の伸びしろを武器に守護神を目指す。けがを乗り越え、厳しい練習にも覚悟を持って挑む18歳が、プロとしての一歩を踏み出す。
Q:いよいよプロサッカー選手としてのキャリアがスタートしますが、今の心境を聞かせてください。
これまで大分トリニータU-18からトップチームに昇格したGKは、西川周作さん(浦和レッズ)や石田良輔さんといった偉大な先輩ばかりです。そんな先輩に続く3人目のGKとして、自分もトップで戦うチャンスをもらえたことを誇りに感じていますし、プレッシャーも感じています。でも、自分の成長を見せて、いずれはその先輩たちを超える選手になりたいです。
Q:2年連続で2種登録選手となり、トップチームに最も近い存在でしたが、2024年はけがもありましたね。
はい、昨年4月、試合中に左手を骨折してしまって、手術を受けました。復帰までに時間がかかり、試合にも出られなかったので、正直トップチームへの昇格は厳しいだろうと覚悟していました。ただ、そんな中でもチームの皆さんが僕を信じて評価してくれたことは、本当に感謝しています。西山哲平さん(元GM)から「未完の素材ではあるが、手足の長さや体格に大きな魅力を感じる」と言っていただいたことは自信にもなりました。
Q:西山元GMが話していた「未完の素材」とは具体的にどういう部分だと感じますか?
自分自身、まだまだ成長しなくてはいけない部分が多いと感じています。特にGKとしては、技術面や判断力、そして俊敏性がまだ足りないと思っています。でも、僕には身長193cmという武器があります。この体の大きさを最大限に生かして、ハイボールの処理やフィード、1対1の場面で強みを発揮できる選手になりたいです。
「体の大きさを最大限に発揮できる選手になりたい」と語った
Q:GKとして本格的に指導を受けたのは大分トリニータU-18からと聞いています。中学時代は他のポジションも経験していたそうですね?
そうなんです。中学まではFWやセンターバックも兼務していました。GKを本格的にやり始めたのは、大分U-18に入ってからです。それまではGKの技術について深く学ぶことは少なかったのですが、大分U-18で指導を受けてから自分のプレースタイルが大きく変わりました。GKは最後のとりでであり、チーム全体を支えるポジションです。その責任感や達成感にやりがいを感じていますし、自分が目指すべき道だと確信しました。
Q:大分トリニータには、J1トップクラスのGKを育ててきた吉坂圭介GKコーチがいます。彼の指導についてどう感じていますか?
吉坂コーチの指導は「Jリーグで一番厳しい」と言われていますが、その厳しさこそが僕を成長させてくれると信じています。特に俊敏性を鍛えていきたいと思っています。GKは反応の速さが非常に重要ですし、自分の足りない部分をしっかりと伸ばして、プロとして戦える選手に成長したいです。
Q:2025年はどんな1年にしたいですか?
ここがスタートラインだと思っています。まずは試合に出場し、経験を積んで、チームのJ1昇格に貢献できる選手になることが目標です。そして、大分のGKとして自分が成長していく過程を、多くの人に見ていただきたいです。
J1昇格に貢献できる選手になることが目標
(七蔵司)