【掛川・二の丸茶室】藤井聡太さんも対局した部屋でお茶を堪能~新間いずみ1万円ひとり旅~
掛川城の中にある「二の丸茶室」は純和風の空間で、気軽にお茶を楽しめます。県外の方を始め海外の方にも親しまれています。
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「二の丸」ってなに?
掛川駅をスタートし、掛川城の天守閣と御殿の見学からスタートした今回の旅。旅の残金は8760円です。
次は城内の緑の中を進んで行きました。やって来たのは、のれんが掛かった建物。「二の丸茶室」です。
ところでみなさんは「本丸」「二の丸」「三の丸」がどういう意味なのか知っていますか?
答えは「防衛ライン」。三の丸→二の丸→本丸という順番で、お城を守るそうです。
ちなみに前回の記事で訪れた御殿は、二の丸にありました。二の丸茶室は御殿のすぐそばにあります。
ここでは毎日お茶の先生が日替わりでお茶のたて方を教えてくれます。
玄関を抜け、庭園がよく見える広間に案内してもらいました。
この広間では、将棋の対局。王将戦が行われることも。あの藤井聡太さんも2度二の丸茶室で対局したそうです。
広間にいるだけでゆったりと落ち着き、心が休まります。
さて、今回私がお茶を教えていただくのは、戸塚宗修(とつか そうしゅう)先生です。
お茶にも流派があり戸塚先生は「裏千家」。裏千家のお茶の楽しみ方を教えてもらいました。
裏千家ではまずお菓子を楽しみます
まず先にお茶菓子が運ばれて来ました。
掛川市の和菓子店で作られたお菓子です。
季節のお菓子を出すようにしているそうで、この日は「ぶどう」。
お茶菓子は大体2、3回に分けて食べます。
とてもかわいらしく繊細なお茶菓子を目で楽しみます。そして実際に食べてみると、あんこの優しい甘さが口の中に広がりました。
先生に見られながら食べるので、礼儀作法に失礼がないか少しドキドキしました。
続いてお茶をたてます
次はいよいよお茶をたてます。
この頃からだんだんと正座の足がしびれ始めます。
抹茶が入ったお茶碗と茶せんが運ばれて来ました。まずは先生のお手本です。
茶せんを使って抹茶に空気を含ませるように泡立てていきます。
底に沈んでいる抹茶を軽くかき混ぜてから、手首を使って70~80回しっかりと混ぜて泡立てていきます。
最後に「の」の字を書くようにして茶せんを抜くと完成です。
先生のふっわふわに仕上がった抹茶を見て、そこまで難しそうに見えず、自分にもできる気がしました。
今度は私が実際にやってみます。
しかし普段しないような手首の動きが難しく、すぐに先生のすごさを感じることに。
先生がたてたお茶と私がたてたお茶を見比べてみてみます。
ふっわふわに仕上がった先生のお茶の方がおいしそうだなと思いましたが、先生は「いいえ、とても上手ですよ」と褒めてくれるので、嬉しくなりました。
飲む時の作法も先生が優しく教えてくれます。
正面に見えているお茶碗の絵柄を時計回りに少しずらしていただきます。
最後の一滴は音を立てて飲み切る方がよしとされています。
飲み終わった後はお茶碗を反時計回りに回して再び絵柄を正面に向けて茶碗の模様を見て楽しみます。
二の丸茶室で使われる抹茶は、掛川の有名日本茶専門店「日本茶きみくら」のものを使用しています。
地元掛川産のお茶は大変香りもよく、飲んだ後にくる苦味が先ほど食べたお茶菓子と相性ぴったりでとてもおいしかったです。
飲み終わったところで正座していた足が痛くなり、もぞもぞしていると、先生が楽な姿勢でいいですよと言ってくれました。
「作法も大切だけど、それでお茶を気軽に楽しめないのはかなしい。1番はお茶を楽しんで欲しい」と先生。
私が訪れたのは平日でしたが、外国の方や学生さんなどが気軽に訪れていました。誰でも本格的なお茶を楽しむことができる茶室なのだな感じました。
二の丸茶室はイスの用意もあるので、正座が苦手な海外から来たお客さんも気楽にお茶を体験できます。
次は私もイスに座ってお茶をたててみたいです。また味わいも変わってくるかも。
[入館料 510円]のこり8250円
お茶やお菓子は地元のものを使い、地元を愛し、地元に愛される二の丸茶室。
お茶は本来もっと身近に楽しんでいいものだと感じました。
■施設名 掛川城 二の丸茶室
■住所 静岡県掛川市掛川1138番地の24
■営業時間 9:30〜17:00(受付 9:00〜16:30)
■定休 年中無休
■問合せ 0537-23-1199
■駐車場 大手門有料駐車場、掛川城公園有料駐車場