新たなコミュニティーの場で人として成長する 明豊中・高校eスポーツ部 【大分県】
p> 今年5月、明豊中・高校に「eスポーツ部」が設立された。eスポーツは若い世代を中心に世界的な広がりをみせているゲーム対戦競技。学校内外や仲間たちとのコミュニケーション能力、チームワーク力の向上などが見られることから、近年は、県内の高校や大学、企業でも取り入れるところが増えている。
部の創設に当たり、顧問の後藤彰朗教諭は「明豊といえば野球など強化指定の部活がある中で、一般の生徒も参加、活躍できる部活動が必要だった」と、多くの生徒が輝ける場所を求めてeスポーツにたどり着いた。活動は週3日。西日本最大級のeスポーツ専門店「e-XP」(別府市)の全面協力で活動場所の提供や、同店スタッフの直接指導など大きなサポートを受けている。「e-XPは地域に根付いた活動もしており、協力がなければ創部は実現できなかった。本校の考えを優先し協力してくれることも大変ありがたい」と感謝する。技術指導をする同店の松本征之助さんは、この数カ月での部員たちの成長に目を細める。「立ち上げの頃に比べると、生徒たちが自ら発言し動くことが増え非常に頼もしく思う。今後も一緒にeスポーツの魅力を発信していきたい」
外部スタッフの指導を受け技術を磨く
6月には国内最大級の高校対抗eスポーツ大会「STAGE:0(ステージゼロ)」に初めて出場した。わずかな差で1回戦敗退となったが、仲間と一つの目標に向かって頑張ったことは大きな成長につながった。部長を務める大野華穂(2年)は「仲間たちと顔を合わせてゲームをできることは部の魅力の一つ。大会で勝つことはもちろん、もっと部員を増やして交流を増やしていきたい」と部活動の楽しさに笑顔を見せる。
「年代を超えた交流が楽しい」と語る部員たち
(塩月なつみ)