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<プロ野球>楽天捕手・堀内謙伍 10年目の開花  「待ってた」静岡高時代の同級生、恩師から喜びの声

アットエス

プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの堀内謙伍捕手(28)=菊川市出身、静岡高出=がプロ10年目で覚醒の時を迎えている。2015年にドラフト4位で入団し3年目で1軍デビュー。19年には65試合に出場したものの、その後は2軍生活が長く、昨季の1軍出場はわずか4試合と浮上のきっかけをつかめずにいた。今季は先発マスクをかぶる機会が増え、5月16日のソフトバンク戦ではプロ初本塁打が出た。その後、背中の張りでいったん離脱したものの、7月2日に1軍復帰し現在、打率3割台。8月6日のオリックス戦では逆転の2ランを放つなど攻守で躍動する姿に、高校時代の指導者や仲間から喜びの声が挙がっている。

ものまね上手ないたずら小僧

「すごいいい顔して『今年やりますよ。頑張ります』と話してました。高校時代と変わらず、野球少年のようなキラキラした目で」
堀内選手の高校時代に静岡高野球部の副部長だった現・掛川西高の大石卓哉監督(45)は今春、宮崎県日向市を訪れる機会があり、同時期に行われていた楽天の2軍キャンプを訪ねたという。
高校時代の印象は「ものまねがうまくて、自分がノックを打つ姿をよくまねされました。いたずら小僧でしたね」と大石監督。キャンプでは練習の合間に会話を交わし、高校時代と変わらない屈託のない笑顔に安心するとともに、その体つきに驚いたという。「もともと体は強かったけれど、脚とか胸とかものすごい分厚くて、普段接している高校生とは全然違いましたね。かなりトレーニングを積んでいるんだなと感じました」

バッティングに手応え

静岡高の前監督、栗林俊輔さん(52)=現・県教育委員会=も5月に電話で会話した際に教え子の充実ぶりを感じ取った。「いつも以上に声のトーンが明るい感じでした」。好調の打撃について尋ねたところ「今年の春先に腰を痛めた時に体の使い方を見直したら、それがしっくりきて今の結果につながっているようです。今年がラストチャンスだと思い、なりふり構わずやっているのが良い方向に出ているとも言っていました。もともと守備については、ある程度やれるという自信があったと思いますが、今は特にバッティングについて手応えを感じているんでしょうね。うれしいですね」と10年目の開花を喜ぶ。

堀内選手は静岡高1年の秋に正捕手となり、高2の夏から3季連続で甲子園に出場。高3春の選抜で8強入りした。打線も主軸を担い、高3夏の静岡大会は打率5割をマーク。攻守の柱として静岡高の黄金時代をけん引した。高3でU-18ワールドカップ(W杯)高校日本代表にも選ばれている。

人としての魅力、突出した野球勘

高校のチームメートで、現在は富士宮西高野球部の副部長、コーチを務める内村杏輔さん(28)は今も頻繁に連絡を取っているという。「自分が指導で困った時、質問するとどんな時も丁寧に答えてくれる。人としての魅力があるから、この年齢になってもチームに残れて長く野球ができているんでしょうし、その間しっかり野球と向き合ってきたからこそ技術も上がり、うまくかみ合ってきたんじゃないでしょうか。高校時代も監督の理論を頭に入れつつ自分の世界も持っていて、野球勘、感性は突出していましたね」と話す。

やはり高校時代のチームメートで、卒業後に東北大に進学した内田雄樹さん(28)は学生時代に楽天の本拠地球場でアルバイトをしていた際に、会話を交わすことがあったという。「2軍戦の試合の前後でも(ベンチ裏で)会うと嫌な顔せず話してくれた。本当にいいやつだなと思ってました。先輩からかわいがられるタイプだったので、プロでも人間関係をつくるのは早かったんじゃないかと思いますよ」

「観察力がすごい」

堀内選手の1学年後輩で、バッテリーを組んだ社会人野球ヤマハのマネジャー村木文哉さん(27)は「堀内さんは相手を観察する力がすごかった。サインに首を振ったことはほとんどありません。肩もワンバウンドを止めるのも、高校生ではピカイチでした。バッテリーを組んでから気にかけていただき、ご飯や温泉に一緒に行ったこともあります。すごく優しい先輩でした」と振り返る。

同期で現役選手は2人

静岡高の同級生で、社会人野球のJR東海でプレーを続ける平野英丸選手(27)によると、今も現役で野球を続ける高校同期は2人だけ。平野選手にとっての堀内選手は「バッティングは広角に打ち分けて勝負強く、お手本になる選手」。堀内選手の今季の活躍を受け、「自分も長く野球をできるように、1年1年キャリアハイを目指してやっていきます」と意欲をかき立てられている。
(編集局ニュースセンター・結城啓子)

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