注意散漫、集中力が続かないわが子…。「スマホアプリ」で子どもの自立をサポートする方法
臨床心理士・公認心理師のyukoです。持ち物やスケジュールの管理が難しい、集中力が続かないなどの困りごとを抱えた子の対応に苦労される親御さんは多いよう。年齢が上がるにつれて、少しずつ子ども自身で管理し、自立してほしいもの。子どもの自立の支えとなるスマホアプリを考えてみます。
いつまで親がフォローすればいいの?
他の子よりも抜けやすいところが多く、いくつかの特性を指摘されている小6の息子。塾や習い事の予定を忘れる、イレギュラーな持ち物の管理が難しく忘れ物が多い、勉強しているときは注意が散りやすいなど、困りごとが多い。低学年までは親が把握して管理していたけどそろそろ自分でどうにかしてほしい。いい方法はないかな?
注意が散漫になりやすい、集中力が続かない、スケジュール管理ができないなどの難しさを抱える子が多いといいます。親がいつまで、どの程度フォローすればよいのかと迷う方も多いのでは。
小学校高学年~中学生あたりから、スマホを持ち始める子も多い今、便利なアプリを利用して苦手さに対処している子もいます。
子どもの自立にはどんなアプリが役に立つのかを考えていきます。
子どもの自立に役立つ、「おすすめスマホアプリ」
スケジュール管理アプリ
GoogleカレンダーやTimeTimerなどのアプリはスケジュール管理に役立ちます。
タスクや予定を色分けして管理できたり、リマインダー機能を利用すると、見通しをもって行動しやすくなるのでおすすめです。また、家族とスケジュールをシェアする機能を使えば、お互いに声をかけあって、フォローすることも可能に。
TimeTimerなどのタイマーアプリは時間の経過を可視化でき、今何割くらい時間が過ぎたか、あとどれくらい残っているかが一目でわかります。
宿題や朝の準備に取り組むときなどに、どれくらい時間が経ったか、あとどの程度残っているかを把握できると作業ペースを調整できるように。リビングに時計を置くご家庭が少なくなっている今、シンプルですが意外と便利なツールなのでおすすめです。
タスク管理アプリ
リマインダーアプリやTodoistなどのアプリで、複数のタスクを可視化して整理するのもおすすめです。慣れてくると、「これは3日前くらいから取り組んだ方がいいな」「前日の夜に思い出したいからリマインダーに入れておこう」など、自分に合わせた使い方ができるように。優先順位をつけて、こなしたら消していくのも大事ですよね。
最初は親と一緒に使ってみて、慣れてきたら徐々に一人で使いこなしていけるとよいでしょう。「チャレンジ」や「ミッション」などの言葉に置き換えるとやる気がでやすい子もいるのでおすすめです。
集中力を助けるアプリ
大人でも、気づいたらスマホを触り無駄な時間を使ってしまったと感じる方は多いよう。
Forestというアプリは、一定時間スマホを触らずにいると仮想の木が育つので、努力が目に見える形でわかります。また、毎日のスクリーンタイムを記録して、〇時間以内など目標を設定したり、3日連続で減少できたらご褒美などを設けるのもよいでしょう。
「目標」と「可視化」がキーワード
そのときの気分で目標を決めたり、周囲が指摘してタスクを課しても、やる気は長続きしません。
何のための目標なのか、目標を達成したらどんなメリットがあるのかを考えて設定するのが重要です。また、その過程で重要なのは「可視化」です。自分がどれだけ努力できたのか、どんな風に変化してきたのかを実感することが達成感に繋がります。
便利なスマホアプリを利用しながら、「自分でできた」を積み重ねていけるといいですよね。
yuko/臨床心理士・公認心理師