<義母のための育休?>まるで便利屋!?育児せず、親孝行するなら……「復帰しろ!」【まんが】
私は29歳のリョウコ。少し前に第1子を出産しました。現在、夫(31歳、トモノリ)とともに育休中です。義実家は車で30分ほどの距離にあります。義母(60代)は夫の育休をただの休暇と勘違いしているのか、毎日のように夫を買い物やお出かけに連れ出そうとするので困っています。義母は「私は運転できないから」と夫を呼び出しては、自分の気が済むまで夫をあちこち連れ回しているのです。
夫の育休は、どちらかといえば会社の要請であり、夫が自ら前向きに取ったわけではなさそうです。それでも夫がそばにいてくれるのはやはり心強いですし、娘の成長を一緒に見守れる喜びがあります。しかし、それなのに現実は……。
育児に関して、夫はいてもいなくても変わらないのが実情です。多少家事がラクになる程度で、絶対に夫に家にいてほしいというレベルほど動いてはくれません。今の夫の様子は、私や娘のためではなく、まるで義母のための育休です。 正直、私のサポートよりも義母を優先する夫にストレスを溜めるくらいなら、夫には仕事へ行ってほしいです。
最初は、夫に何かと依頼をしてくる義母に対してストレスを溜めていました。でも義母に従い、小遣いをもらってラッキーなどと言う夫も夫です。妻と娘をほったらかして親を優先し続ける夫にもイラ立ちが募るようになってきました。義母も夫も育休をなんだと思っているのでしょう。 四六時中、育児と家事をやれとは言いません。私や娘への思いやりが全く感じられない今の状況がイヤでしょうがないのです。 とにかく、義母や夫の自覚のなさにあきれかえり、失望さえしています。
なぜ夫だけ自由?ママたちの本音「制度と意識にズレ、アリ!」
あまりにストレスが溜まった私は、出産のお祝いをくれた同僚に「息抜きをしたい」と話しました。すると、私を気遣ってくれた同僚たちはランチに誘ってくれたのです。
私は久々の大人との会話を楽しみながら、夫の件をグチります。
「せっかく男性の育休の制度が広がってきても、男も親世代も意識が変わっていない人がいるよね」という同僚の言葉に共感しました。 夫のみならず親世代の意識の変化も必要だとしたら、育休を含め、まだまだ子育てを取り巻く環境は大変だなあとガックリして帰ってきました。
義母の意識を変えるのは難しいでしょうから、夫の意識を私が変えるよりほかないのかなとモヤモヤした気持ちです。正直、ただでさえ子育てと家事で大変な状況なのに、なんで私が夫を教育しないといけないのかとも思います。ですが夫に親としての自覚がないので、植えつけるしかありません。 まずは夫ができる家事育児を少しずつ増やし、安心して夫婦で協力できる状態にしたいと頑張っています。家事育児を実際に経験した夫は、夫婦で互いにサポートできればどれだけ助かるか、だんだんと身をもってわかってきたようです。
【義母の気持ち】息子とのお出かけにルンルン!浮かれすぎた結果
私は60代の主婦。息子のトモノリは、うちから車で30分ほどの場所に暮らしています。嫁のリョウコちゃんは現在妊娠中で、もうすぐ初めての出産。少し前に息子に電話すると「育休を取る」と言うのでビックリしました。時代の流れとはいえ、仕事に支障がないか心配です。でも息子が長いお休みになると会える機会も増えそうなので、内心楽しみです。孫の誕生に息子の育休、待ち遠しい日々です。
孫の出産にくわえて、思いがけず息子が休暇をとるという事態に浮き足立ちました。 孫の出産はうれしいけど、娘がすでに2人産んでいるので初孫でもないし、何よりお嫁さんの子ですから出すぎた真似は禁物でしょう。
息子が育休に入ってからは、リョウコちゃんを気遣いつつも息子とあちこちへ出かける日々が楽しくて仕方がありませんでした。近所の人にも「息子さん優しいわねえ」なんて言われて鼻高々です。
息子にガソリン代と称して、毎回お小遣いをにぎらせています。 それなりの頻度で息子を連れ出しているので、リョウコさんに少し負い目がありますが、お金を渡しておけば、お互いの気もすむでしょう。それに夜にはちゃんと家に帰しているのだから十分なはず。
それから1か月ほどたったころ、娘から電話がありました。
娘から言われた言葉にしばし考え込んでしまいました。息子の育休をバケーションだなんて思っていません。ただいつもより時間に余裕があるのだから、私の助けになってくれたらうれしいなと思っただけです。
その後、娘に「私のときは男性の育休なんてなかった」「1人で育児、家事するなんて当たり前だったのに、今は恵まれているわよね」「トモくんとすごす時間くらい、くれたっていいじゃない」とグチると「自分がこうだったから相手にも強要するって、ただの意見の押しつけじゃないの?」と言われてしまいました。 娘だけではなく嫁にも痛烈なことを言われ、悔しいけれど「今はそういうものだ」と受け入れるべきなのかと思いはじめています。
【夫の気持ち】同期からの厳しいアドバイス。大切なのは主体性?
俺は31歳のトモノリ。妻(リョウコ、29歳)が、少し前にはじめて出産しました。もともと育休を申請するつもりはなかったのですが、会社から促され、育児休暇を取得することになりました。しかし、家で家事育児をしつつ、車で30分ほどの場所にある実家の母のお願いごとを聞くのが最近のルーティンになっています。すると育休を喜んでくれていた妻が、いまでは毎日イライラするように……。家に居づらくて仕方がありません。
ちゃんと育休を取り、育児も家事もそれなりにやり、親孝行までしているのです。それなのに妻のイラ立ちは日に日に募るばかり。
ある日、妻から家事と育児でやっている内容と、俺にやってほしい内容をずらりとリスト化され渡されました。有無も言わさぬ表情です。いつになく思い詰めた妻の表情に圧倒された俺は、毎日の険悪な雰囲気から逃れるためにも、あっさり職場復帰を選んでしまいました。
「何もしないお父さんなんて子どもは懐かないからね」と、厳しいアドバイスをもらいました……。同期たちも自分たちの育休で思うところがあったのでしょうか。よかれと思ってアドバイスをしてくれていると思っても、今の俺にとっては脅しのようにも感じてしまいます。
振り返れば正直なところ、育休を休暇の延長ぐらいの意識を持ってしまっていました。いまは妻のすごみのある表情や同僚の意見に、結構な失敗をやらかしてしまったと気付き、反省しています。どこか「俺のやるべきことは仕事。家事と育児は自分のやることがないときにやればいい」と思っていました。 でも会社に俺の代わりはいても、父と夫の代わりはいないはず。少しずつ妻の笑顔も増えてきているので、このままなんとか挽回できればと思っています。