2025セ・リーグ前半戦野手MVP 佐藤輝明が断トツ!2位も森下翔太で阪神勢がワンツー
wRAAをランキング形式で紹介
プロ野球は26日から後半戦に突入する。阪神が首位を独走しているセ・リーグの野手で最も貢献度が高いのは誰だろうか。
SPAIAでは毎週wRAAを集計し、打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介しているが、今回は前半戦トータルのwRAAを集計。ランキング形式で「前半戦MVP」として紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
佐藤は守備のストレス軽減も好影響?3位はDeNA牧秀悟
12球団断トツのwRAA36.5をマークしたのは阪神・佐藤輝明だ。前半だけでキャリアハイの25本塁打を放ち、64打点も合わせて12球団トップ。チームの優勝とともに自身初タイトルとなる二冠王へばく進している。
あまり注目されていないが、昨季12球団ワーストの23失策、2023年も同2位の20失策を記録した佐藤が、今季はまだ2失策。シーズン途中にサードからライトへコンバートされ、現在は再びサードで起用されているが、守備のストレスが軽減されたことも打撃に好影響を与えているのかもしれない。
1985年の掛布雅之(40本)、岡田彰布(35本)以来40年ぶりとなる生え抜き選手の30発も目前。このまま成績を伸ばしていけば、シーズンMVPの有力候補に挙がるのは間違いない。
2位も阪神の森下翔太。中央大から入団3年目の今季はリーグ2位の16本塁打、60打点をマークし、wRAAは20.9と高い。開幕4番に抜擢されたが、ほどなくして3番で固定され、4番・佐藤と打点王を争っている。
3位はwRAA20.5のDeNA牧秀悟。中央大で森下の2年先輩にあたる5年目のスラッガーは打率.278、15本塁打、46打点をマークしている。2023年に最多安打、打点王のタイトルを獲得した実力者だけに、後半でチームが巻き返すためには牧の爆発が欠かせないだろう。
中日・岡林勇希は2本塁打で価値ある4位
4位は中日のヒットメーカー岡林勇希。wRAAは長打の多い打者が高くなる傾向があるが、わずか2本塁打でwRAA17.3は特筆ものだ。現在、打率.294で前半戦首位打者、104安打はリーグ2位につけており、タイトル争いにも注目が集まる。
5位は来日1年目の広島サンドロ・ファビアンが入った。前半戦88試合にフル出場し、打率.284、10本塁打、44打点。シーズン序盤は5番、6番での起用が多かったものの、現在は4番としての重責を担っている。チームは急失速して5位まで転落したため、後半戦の再浮上へカギを握る一人だ。
ちなみに6位以下は阪神・近本光司、広島・小園海斗、中日・上林誠知、巨人・吉川尚輝、阪神・中野拓夢と続いており、阪神勢が目立つ。今夏は特に暑いため、投手陣に疲労が蓄積する後半戦は打線が突破口を切り開きたい。阪神がこのままゴールまで突っ走るのか、大逆転するチームが出てくるのか、後半戦が楽しみだ。
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記事:SPAIA編集部