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“どこまでもどこまでも一緒に”──TVアニメ『ばっどがーる』の魅力は「最後までたっぷり、ぎっしりです!」優谷 優役・橘 杏咲さん×水鳥亜鳥役・花宮初奈さん最終話放送直前インタビュー

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

こだわり抜かれたフェチ、展開される奇想天外なボケに鋭く刺さるツッコミ。そして唐突に襲ってくる“キュン”と“エモ”──TVアニメ『ばっどがーる』が、いよいよ最終回を迎えます。

アニメイトタイムズでは、第12話をより深く楽しむためのキャストインタビューを実施。優谷 優役・橘 杏咲さんと水鳥亜鳥役・花宮初奈さんが、これまでに繰り広げられた、濃すぎるエピソードを振り返るとともに、知られざるアフレコ・オーディション秘話などをつまびらかにします。

可愛い、面白いだけではない『ばっどがーる』の魅力。そしてお二人が最近「コヒュッ」たこととは? アニメさながらのお二人の掛け合いとともにお楽しみください!

【写真】『ばっどがーる』最終話直前 優谷 優役・橘 杏咲×水鳥亜鳥役・花宮初奈インタビュー

「裏切り者(笑)」

──これまで放送された第11話まで、特に印象に残っているシーンをお聞かせください。

優谷 優役・橘杏咲さん(以下、橘):まるで原作のように、アフレコ現場やアニメの中でも色々なことが起こっているので、一番を決めるのは難しいのですが……印象に残っているエピソードは4話の「ADC幹部総会ニ集合セヨ」など、ADC(亜鳥様大好きクラブ)が登場する回でしょうか。

ADCの面々を担当する皆さんが大先輩方ということもあり、この話のアフレコはより緊張しました。

個人的に優ちゃんを演じる時は、緊張を感じたくなかったんです。緊張をすると優の良さが出ないなと思っていましたので、緊張を“忘れる戦法”をとっていたのですが、この日だけは“忘れる戦法”もあまり効かなくて。

しっかり緊張したのですが「その緊張がむしろ良い感じだから、緊張したままやって」と音響監督さんに言っていただいて、そのまま演じたらシーンとの親和性もバッチリで。良い感じになっていて良かったです(笑)。

──改めて見ても、堀江由衣さん、雨宮 天さん、佐倉綾音さんなどなど、錚々たる方々ですね。

橘:優もずっとプルプルしていましたから、この回は衝撃的でした。(小鞠)まりあちゃんも優の膝の上に座って可愛かったです。クセ強園児たち、大好きです。

──現場でお話はされましたか?

橘:はい! 堀江さんとは2話、4話、12話でご一緒させていただいたのですが、とってもお優しい方で、お話するのが楽しかったです。一番印象深かったのは、私が着ていた猫のトレーナーを「可愛いね」と言ってくださったことです。

水鳥亜鳥役・花宮初奈さん(以下、花宮):覚えてる(笑)。トレーナー可愛いなって思ってた。

橘:そうです、そうです! そのトレーナーにツッコんでいただいた思い出があります。

あとは「緊張しているように見えない」と堀江さんが仰っていたのですが、「ちゃんと緊張してました」とお伝えしました(笑)。

──(笑)。花宮さんから見て、現場の橘さんは緊張していましたか?

花宮:全然! むしろ私が最初の収録のときにガチガチだったんです。さすがの橘ちゃんも1話のアフレコは緊張していたので「一緒の子がいる」という安心感がありました。

橘:(笑)。

花宮:でも2話のアフレコではもう馴染んでいました。私は緊張していました。(橘さんは)馴染むのが早かったです。裏切り者(笑)。

橘:裏 切 り 者(笑)。

花宮:ビックリしました。(馴染むのが)早すぎない?と思って(笑)。

橘:皆さんが優しかったからですよ!

花宮:(じっと橘さんを見つめて)……。

──……どうやらあまり納得されていないようです。

橘:えー! でも初奈さんも、あまり緊張が見えないタイプじゃないですか。

花宮:え、本当? 大人しいからかなぁ。あまり差がないのかも。

橘:そうかもしれないです。

花宮:橘ちゃんはわかりやすいですから。慣れたらわかりやすく口数が増えますからね。

橘:あはは! たしかにそうですけど!

──(笑)。早々に馴染んだということは、それだけ雰囲気の良い現場だったのかなと。

花宮:本当にそうですね。

橘:スタッフの皆さんもキャストの皆さんもとっても優しかったので、雰囲気がずっと楽しく、優しかったです。だから2話以降は緊張せずに臨めた気がしています。

──肉丸先生にもお話しさせていただいたのですが、先生が差し入れをお持ちになっていたとお伺いしています。

橘:先生が毎回お菓子を持ってきてくださって、ワイワイしていました。

花宮:とても美味しいお菓子でした。現場には肉丸先生が差し入れてくださるお菓子のほかにも、お菓子がたくさんあって、盛りだくさんでした。

橘:休憩になると、すぐにお菓子を取りに行って。ずっと甘い物の話をしてました。

花宮:皆で「これ美味しいね」ってね(笑)。

私も亜鳥ちゃんと同じく和菓子が大好きなのですが、肉丸先生が和菓子を持ってきてくださった時があったんです。そのときに橘ちゃんと二人で「煎茶飲みたーい」って。

橘:言ってました!

花宮:あまりにも美味しすぎて(笑)。

橘:温かいお茶を自販機で買ってきましたね!(笑) でもたしか、自販機に煎茶がなかったんでしたっけ。

花宮:そうそう、煎茶売ってる自販機自体、あまりないと思うけど……(笑)。

橘:飲みたかった……。

──その時には、橘さんも花宮さんもバッチリ現場に馴染んでいたのですね。

橘:もう緊張はありませんでした。

花宮:うん、馴染んだと思う。

──学校の休み時間みたいなワチャワチャ感といいますか。

橘:(頷いて)素敵な現場でした。

「ウキウキしちゃうんだもんね?」

──花宮さんの印象に残っているシーンについてもお聞かせください。

花宮:全部素敵で印象的な回が多いので、ひとつに絞るのは難しいですね……もしも自分が初見だとして、ひとつシーンを挙げるとしたら、優ちゃんがずっとしゃっくりしている回(3話「だいっきらい♡」)だと思います。

橘:えー! それですか?(笑)

花宮:キャラクターがずっとしゃっくりし続けている回なんて聞いたことないですから(笑)。台本を最初に見た時に「(演じるのは)大変だろうな」と思っていました。どうだった?

橘:大変でした。

花宮:「色々なパターンのしゃっくり」というのも中々ないオーダーですし、かなり印象的です。

私は全部の役をやるつもりで台本に目を通していたので現場では「橘ちゃんはどんな感じで演じるんだろう?」と思いながら見ていました。

── 件のしゃっくりのシーンですが「【第3話】アフレコアフタート-ク」にて、松岡美里さんと花井美春さんが橘さんのしゃっくりを絶賛されていました。

橘:本当に上手くなったんですよ。しゃっくりの演技をマイク前でしたこと自体初めてだったのですが……。

花宮:(笑)。

橘:あまりないですよね?

花宮:ないない(笑)。

橘:最初は不快な音にならないか心配だったのですが、それから続けてしゃっくりしていたら上手になってきました。個人的には最後のしゃっくりが一番好きです。

あと鼻血を出した時のしゃっくりも好きです。疲れている感じが出ていて、我ながらやるじゃんって思いました(笑)。

花宮:ポジティブ(笑)。私だったら、もしその時上手くいったとしても「もう一回オーダーされたときに、同じしゃっくりができるかな?」って心配になる気がしていて。それで余計に練習しちゃったりすると思うんです。

たまたまできただけではなく、今後「しゃっくりのお芝居ができる」と思われて呼ばれて、同じお芝居ができるのかとか考えてしまうタイプなので、橘ちゃんのポジティブさを取り入れたいです(笑)。

──これを聞いて、もう一度第3話のしゃっくり回を見直したいですね。

橘:新たな発見があるかもしれません!

──しゃっくりはセリフと別録りだったのですか?

橘:シーンによって、さまざまでした! 喋っている間のしゃっくりは、喋りながらじゃないと難しいので。

優は、そういうシーンが多かったですね。7話の「衣替えパニック」も、ズビズビいって普通に喋られない場面がありました。あそこもしゃっくりと同じようなお芝居の仕方で、喋っている間にズビズビしています。

──「濡女子」のシーンですね。

橘:そうです。優を演じた全12話を経て、新たな引き出しが増えました。楽しかったです。

──お二人は掛け合いが多い役柄だと思います。掛け合いはいかがでしたか?

橘:初奈さんが本当にアドリブ女王でした。

花宮:(笑)。

橘:5話の亜鳥先輩色々な意味でヤバくて大好きなんです。

花宮:急にタガが外れた回だね(笑)。

橘:今まで常人の面を被っていた亜鳥先輩が、ひとねじ外れたような印象でした。

花宮:4話あたりで、優ちゃんと亜鳥が仲良くなってきたからかな。

橘:たしかに、そうかもしれません。とにかく変でした。

──亜鳥が、ですよね?

橘:初奈さんじゃなくて亜鳥先輩が! ……いや初奈さんも変でしたよ(笑)。

花宮:(笑)。あれかな、いつの間にか慣れてきて、本性が見えだした頃なのかも……?

1話の校門でのお話からだんだんと慣れて、優ちゃんに助けてもらうこともあって。(亜鳥の)本性が見え始めた雰囲気があるよね。

橘:ここら辺の台詞回しが、すごく好きなんです。「行ってくる!」とか。

花宮:(笑)。

橘:面白すぎました。この後、優ちゃんと会話するシーンの亜鳥先輩、全部様子がおかしくて。あそこはアドリブですよね?

花宮:そうそう、アドリブだね!

橘:亜鳥先輩が突然カタコトで「ちぃがーう!」って言うのですが、初奈さんの「ちぃがーう!」を聞いて私も「ちぃがーう!?」で受けたのを覚えています。めっちゃくちゃ振り回されていました(笑)。

花宮:何も言わずにやるからね。オンエアを見て「これは採用されたんだ!」とチェックしています。現場でお芝居している時は毎回、どれが採用されるかなと思いながら楽しく演じていました(笑)。

橘:この回の亜鳥先輩は「明日も晴れるかな?」など、どことなく漂う妙なウザさのお芝居が良すぎて、とっても好きです。

花宮:よかった(笑)。

──アニメ放送前のインタビューでも、松岡さんが「(花宮さんが)一番“仕掛けて”きていた」とおっしゃっていましたね。

花宮:(笑)。松岡さんは、いつも喜んでくれるのでやりがいがあります。

橘:(笑)。

花宮:とてもお芝居が上手い方なのに私の拙い演技でも喜んでくれて、キャッキャしてくれるんです。「何、今の!?」って(笑)。

橘:美里さんは多分、初奈さんがツボなんだと思います。

花宮:ツボだったのかもしれないね。喜んでくれるので、私もノリにノッてます(笑)。

──(笑)。

橘:でも、待機していた全員がキャッキャしていましたよ。

花宮:完全アドリブなシーンもあるので、見つけてみてください(笑)。

──花宮さんは橘さんのお芝居を受けて、掛け合いをしてみていかがでしたか。

花宮:アドリブをした時、本当に楽しいんだろうなという顔をしていました。それが嬉しかったですね。

橘:顔を見ないでほしいです……(笑)。

花宮:(笑)。それも優ちゃんらしさなのかなと思いますね。すぐ表情や行動に出るのが面白くてついついやっちゃうんです。

橘:やだあぁ……(笑)。

花宮:掛け合っていて楽しかったです。ウキウキしちゃうんだもんね?

橘:(花宮さんから目を逸らして)……。

花宮:「ん~?」みたいな顔してる(笑)。あと橘ちゃんは座っている時に、よく脚をパタパタしています。

橘:やめてください、落ち着きのない人だと思われちゃうじゃないですか!(笑)

花宮:嬉しくなったときは特にだよね。

橘:(笑)。見ないで欲しい……! 私、良くも悪くも行動に出やすいんです……。

花宮:良いことです。逆に疲れてる時とか、寝てない時とかわかりやすいからね。

橘:(笑)。「ちゃんと寝れてる?」って、毎回聞いてくださるんですよ。

アフレコ中に“キング オブ イビル”が決定!?

──アフレコ現場で印象に残っているやり取りやエピソードについて教えてください。

橘:アフレコ現場自体も毎週癖が強すぎて、印象に残っていることがたくさんあるのですが、初奈さんの鼻歌事件が一番面白いです。

花宮:皆に言われる……どうしよう(笑)。

橘:一番面白い!

──鼻歌事件?

橘:亜鳥先輩は一人で歩いている時に、台本にたびたび「(鼻歌)」と書いてあるんです。そういう場合って、既存曲のメロディーと被らないような自作の鼻歌をするのですが、ある時のテストで初奈さんが超絶有名な某海外映画のテーマ曲をアップテンポにアレンジして歌っていて(笑)。

──えぇっ!?

橘:アレンジされていたので「何か聞いたことある気がするけど……」程度で、最初は皆気が付かなかったんです。その回のテストが終わった後に「ちなみにさっき歌っていた鼻歌は世の中にない曲ですよね?」と確認したら「あー、これ『■■■■■■■■』です」って(笑)。

花宮:怒られましたね(笑)。

橘:「放送できなくなっちゃう!」って言われていましたね(笑)。これに勝るエピソードはないかもしれません。その回から鼻歌に敏感になりました。

花宮:(笑)。4話だったと思うのですが、何でそれを歌ったのかな……あっ「秘密の教室」だからだ。もしかしたらそういう意図があるのかと思って歌ったのですが、そういう意図がなかったみたいです(笑)。

橘:(鼻歌を再現して)。

──そのままじゃないですか!(笑)

花宮:(笑)。

橘:“キング オブ イビル”です。これに勝るエピソードは多分出てこないですよ。

花宮:本当に反省しました。自分の辞書を書き換えました。

橘:(笑)。

──無事放送されたアニメでしたが、1話では原作の肉丸先生も男子高校生役でご出演されていましたね。

花宮:私たちから上手だったね、というのも恐縮なのですが、初めてとは思えないクオリティでした。私は、人生初めてのアフレコのときにとっても緊張したのですが、先生は全然緊張されていなくて。ナチュラルに会話をしていました。

橘:すごかったですよね。

花宮:アドリブにも関わらずどんどん言葉が出るのは、お話を書いている方だからなのかなと。結構長めの尺だったので、普通は引き出しが無くなってくると思うのですが、ずっとお話しされていました。

橘:ゴルフの話をされていた記憶があります。「最近のゴルフクラブはなんちゃらかんちゃら……」って。

──男子高校生にしては渋い話題ですね。

橘:男子高校生じゃなさすぎる話を、低いトーンで(笑)。

花宮:作品名は出せないと思いますが、そのとき流行っていたドラマの話もされていました。面白かったですね。聞いていて楽しかったです。

橘:笑いをこらえるのが大変でした。

──そんな肉丸先生が描く『ばっどがーる』の面白さを、どのように演技に落とし込んだのでしょうか?

橘:これはディレクションでも言われていたことなのですが、優はいたって真面目なんです。自分がやっていることが正解だと自信を持っているんです。

自信を持って本気でやっているからこそ生まれる“ズレてる感”が面白い。なので、私も本気で真面目に優が持っている気持ちを思っていました。

例えば……「時代は暴力なんだよ」と、彼女は本気で思っているんです。だから私も時代は暴力だと思おうと思って(笑)。

花宮:(笑)。

橘:役作りとして、いかに優の思考に寄り添えるかを大切にしていました。そして実際に演技をする際は、計算をしない方が優の自由さやゆるい可愛さが出るなと思っていたので何も考えない。現場でも特にメモなどは書かず自由に演技をしました。多分優ちゃんって、技術だけのアプローチだと魅力が出ないタイプなんだと思っています。

──感覚や感性を大事にしながらのお芝居だったのですね。花宮さんはいかがでしょうか。

花宮:肉丸先生がインタビューで「亜鳥は『僕のイメージにない声』を持っている方に演じてほしい」とおっしゃっていたのですが、私も実は同じようなことをオーディションのころから考えていました。

原作を読んだ感想として、一番突拍子もないキャラだと思ったんです。だから“よくある感じ”はやめよう、と。亜鳥ちゃんの本質として、変人であればあるほど評価いただけるかなと考えていて。

なので「変にセリフを喋ろう」を第一目標に定めて、オーディションに挑んでいました。少し変な節回しをしているシーンについては意図的に演じています。……楽しくなっちゃって、ついそう演じている部分もあるんですけど(笑)。オーディションの時は、意図的に「変」を出せるように頑張って練習して準備しましたね。

──原作の亜鳥になぞらえて「察してください」Tシャツ(原作では「察しろ」)を着てオーディションに臨まれたとか。

花宮:まずは形から入ろうということで、某通販サイトで購入しました(笑)。

オーディションの日、会場で松岡さんとすれ違って「涼風さん役なんだろうな」と思いながらご挨拶をした記憶があります。お芝居を聞かずともわかるほど、涼風さんにぴったりな声質だなって。

橘:同様に、初奈さんも絶対に「亜鳥先輩だろうな」って思われていたと思いますよ(笑)。

花宮:服からしてだったからね(笑)。あのまま帰るのがちょっと大変でした。

──会場で着替えたのではなかったのですね!

花宮:そうです、そうです。

橘:えー! 面白い!

──先生は「亜鳥のカリスマ性を伝えることが難しい」ともおっしゃっていましたが、花宮さんの声で「亜鳥のカリスマ性」が出来上がったのかなと思いました。

花宮:肉丸先生が「亜鳥のカリスマ性」を表現してくださっているからこそ、私が「こうやらなきゃ」と思えて。「この子、独特だな」とずっと感じていたので、どうにかして表現できないかなと考えられたのだと思います。

橘:見たことのないキャラクターですもんね。ただの先輩じゃないといいますか。

花宮:だよね。なんか言葉にできない……何系と言っていいのかわからない、なんて説明したら的確なのかが難しくて。

橘:変なカリスマ……?

花宮:変。変なんだよね。変というのはわかる。でも、どういう方向性の変なのかも難しくて。でも、なんか可愛いし美しいし……。

橘:亜鳥先輩みたいな雰囲気のキャラクターで、ウインクが似合うのも独特じゃないですか? それを表現されているのは、本当に初奈さんだからこそですよね。

「より、みんなのことが好きになっちゃいますね」

──Dパートでは、涼とるらが主役のエピソードも多く展開されました。まずは「涼風さんは誤解されやすい」の印象や感想などを教えてください。

橘:もう「可愛すぎる!」です。「涼風さんは誤解されやすい」は、涼の可愛い部分がクローズアップされているじゃないですか。だからなのか、アフレコを終えたあとの美里さんが「私、可愛くできてるかなァ?」って不安になっているのがとても可愛くて。そのたびに「めっちゃ可愛かったです」って伝えると「本当? 本当に?」ってなります。

花宮:その一言で台無しなんですよ(笑)。

橘:(爆笑)。

花宮:とっても可愛かったのに、めっちゃ大きい声でめっちゃ口を大きく開けて言うんですよ。「ほんと!? ほんとかなァ!?」ってずっと(笑)。

橘:アフレコを聞きながら可愛いなと思っていたら、くるっと後ろ向いて「可愛かった? 可愛かった!?」。

花宮:「できてたかなぁ? 心配なんだけどなぁ……」。

橘:(笑)。本編はもちろんなのですが、アフレコ現場から楽しんでいました。可愛いに心配になっている美里さんが面白かったです。

でも、いざオンエアされたら、超絶可愛い涼ちゃんがいて。これが『ばっどがーる』屈指の萌えキャラの姿ですね。

花宮:(しみじみと小声で)すごいなぁ。

橘:(しみじみと小声で)良かったなぁ。

花宮:普段カッコよくて面白い松岡さんから、あの可愛さが出るのもギャップかもしれないね。

橘:たしかに。ギャップという観点から見ても涼っぽいです。

──「るらちゃんはチヤホヤされたい」はいかがでしたか?

橘:るらはもう可愛い! 可哀想が可愛すぎます!

花宮:可愛いねー。

橘:いつも、むきーってしているのが可愛すぎて。るらちゃんって不憫で輝くタイプだと思うのですが、最後のおまけパートで全面的にクローズアップされていて私得でした。“かわいそかわいい”大好きです。

──しかもDパートは立木文彦さんのナレーションでした。

橘:Dパート、本当に贅沢ですよね!

花宮:本当に良い声……! さらにお優しい方で、すごかったなぁ。

橘:もう一回味わいたいくらい楽しい収録でした。

花宮:アニメも原作と同様にテンポが良いので、すぐエンディングになっちゃうんですよね。そんな中でのDパートが嬉しくて。最後のご褒美のように「まだ見られる」感があってお気に入りなんです。そんな気持ちもあって絶対に見逃せないと思いながら全部見ていました。あんなに短いDパートに魅力が凝縮されていて、お話としてすごいなと思っています。

橘:原作、2~3ページで二人の魅力とかがぎゅっと詰まっていますよね。

花宮:長く物語を紡ぐのもひとつの良さだと思いますが、あの短さであの魅力、というのが素晴らしいと思っています。

橘:最後まで得した気分になるといいますか、本当にしっぽまであんこたっぷりみたいなのが嬉しいです。

花宮:恐らく涼風さんの傘の回も、このシーンの前後が見える描き方をしているんだろうなと。(涼の)性格も説明しなくてもわかる。最低限の情報だけであの魅力が伝わるのがすごいなと思っています。

橘:より、みんなのことが好きになっちゃいます。

「最後までたっぷり、ぎっしりです!」

──最近「コヒュッ」たことはありましたか?

橘:えー! なにがあるかな……?

──ちなみに前回お伺いしたときは、花宮さんが「コヒュッ」を新解釈されていましたね。

花宮:ずっと「コヒュッ」を解釈違いしちゃってるかも(笑)。

橘:(スマホを)見てもいいですか?

花宮:「コヒュッ」たことをメモしてるの?

橘:さすがにしてないです!(笑) ないですが、カメラに残っているかなって……あ、ハイ! ありました!

1つめの「コヒュッ」ですが、私の好きな可愛いキャラクターの大きいぬいぐるみが、妹とUFOキャッチャーで遊んだときに取れたんです。しかも1,000円以内!

花宮:すごい!

橘:取れたのが嬉しくて、まず1回めの「コヒュッ」。それで、その次の次の日くらいにお仕事から帰ってきて自分のベッドを見たら、なんとその子が寝ていたんです!

花宮:(写真を見て)可愛いー!

橘:妹がこの子を寝かせてくれていて。可愛すぎて「コヒュッ」りましたね!

花宮:いいね。それはたしかに「コヒュッ」るなぁ。

橘:そうなんです。それで、妹に「寝かせてくれたの?」って聞いたら「杏咲の部屋に洋服借りに行ったらその子が座ってて、寝たいって言ってたから寝かせてあげた」って!

花宮:それも「コヒュッ」だ?

橘:そう! 合計3「コヒュッ」しました。

──素敵な「コヒュッ」ですね!

橘:3回も「コヒュッ」っちゃったぁ。

花宮:やっぱり(「コヒュッ」のエピソードが)多いなぁ……。

──橘さんは「コヒュッ」を感じ取るアンテナが高いのかもしれないですね。

花宮:そうかもしれないですよね! 私はそんなエピソードではなくて、ビックリしたことなのですが……(笑)。

橘:お! なんですか?

花宮:ちょうど今日、この場所に来るまでのことなのですが、暑かったので日傘をさしていたんです。何だか視界にチラチラと変なものが映るなぁと思ってパッと上を見たら赤い蜘蛛が……(笑)。

橘:えぇー!?

花宮:まだ赤ちゃんのちっちゃい子だったのですが、赤い蜘蛛2匹と一緒に日傘に入っていて(笑)。頑張って地面に返してあげました。

橘:初奈さん、それ「コヒュッ」じゃないですよ! また解釈違いしてます!

花宮:これ「コヒュッ」じゃないの?(笑)

橘:それは「エ゙ェッ」です。

花宮:「エ゙ェッ」かぁ。

──やはり花宮さんはどうしても「コヒュッ」らせる側なんですね。

花宮:たしかに(笑)。なかなか「コヒュッ」が無いかもです。

橘:「コヒュッ」らないかぁ……悔しいなぁ。

花宮:それにしても、いつから(蜘蛛が)付いてきてたんだろう?

橘:たしかに。しかも傘の中ですからね。

花宮:赤ちゃんが2匹も。普通はいないよね?

橘:いないと思います。あっ、産まれたんじゃないですか? 傘の中で。

花宮:卵があったのか(笑)。

橘:(笑)。蜘蛛、苦手じゃないんですか?

花宮:本当は苦手だけど、まだちっちゃい子だったから。本当に点みたいな2匹が動いていたんです。

橘:えぇ、それでも怖いですよ。

──「最近、周りを『コヒュッ』らせたエピソードは?」のほうが、花宮さんには合っているかもしれませんね。

橘:そっちのほうが、色々と出てくるかもですね!

花宮:(笑)。

──第12話、最終話がこれから放送となります。より楽しむための注目ポイントを教えてください。

橘:個人的に、全12話中で第12話が一番好きなお話です。ぜひ見ていただきたいと思います。

今まで出てきたメインキャラが集合するなど、TVアニメ『ばっどがーる』の全12話における集大成のようなお話です。もはや何も言うことはないというくらい好きなエピソードになっていますので、とにかく番外編までしっかり見て欲しいです!

花宮:私も12話の番外編が一番好き。

橘:台本でも一番最後のト書きが「どこまでもどこまでも一緒に」と書いてあるんです。

──『ばっどがーる』の魅力は可愛いだけじゃない、面白いだけじゃない、と。

橘:本当に。イチ視聴者として「一生一緒にいろよ」と思っています。

花宮:わかる。『ばっどがーる』はギャグや学園コメディ感が強いのですが、この12話の最後の番外編は……エモいんです。

橘:エモいですね……! 収録もわちゃわちゃしつつ、アフレコが終わる寂しさもあり……。

花宮:うんうん。

橘:思い入れ深いです。ぜひ見ていただきたいなと思っています。

花宮:皆、この番外編がお気に入りになるんじゃないかなと思います。本編との温度差も良かったのかな。

橘ちゃんが言ったとおり、皆が出てきます。これも最終話ならではなのかなと。最後に相応しいお話がいっぱい詰まっていますね。

橘:立木さんもいらっしゃいます!

──本当の全員集合ですね。

橘:はい! 最後までたっぷり、ぎっしりです! ご注目ください!

【インタビュー・文:西澤駿太郎 編集:太田友基】

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