ボリューミーなカツカレー980円にミートカツ990円!昭和レトロな老舗"ドライブイン"
いつまでも残したい、老舗の味をご紹介する「北海道ランチ遺産」。今回ご紹介するのは、創業55年の老舗ドライブイン。レトロな雰囲気漂う、ボリューム満点なランチが登場しますよ。
岩見沢市中幌向町にお店を構える「お食事処 モルパ」。今年創業55年目を迎えるモルパですが、テレビの取材が入るのは初めてのことなのだといいます。
厨房では、営業開始2時間前の午前9時頃から仕込みを行っていました。
3代目店主の佐藤孝司さんは、35年ほどお店で働いています。元々は紳士服の販売の仕事をしていましたが、だんだんとお店を継いだ方がいいのではという考えに変わったのだそう。
創業55年の老舗"ドライブイン"
モルパは1970年、孝司さんの父・正寿さんと母・幸子さん、それから祖父の正治さんが開店させたお店です。
正寿さんのご実家は元々は農家でしたが、結婚と孝司さんが生まれたのを機にモルパをオープン。
店名の「モルパ」は、当時お店で使用していたテーブルのブランド名が由来なのだそうですよ。
1960年代後半、日本はマイカーブームでドライブインが急増。札幌と岩見沢を結ぶ国道12号沿いにも、たくさんのドライブインがありました。
しかし、1983年に札幌・岩見沢間の高速道路が開通すると、ドライブインは激減。モルパも「ドライブイン」から「お食事処」へと名前を変更しました
ランチで使うお米は6〜8升!
オープン1時間前。厨房では調理担当の工藤さんが、2升ものお米を研いでいました。ランチでは6升から8升のお米を炊くのだそうですよ。
ごはん1杯は約270g、大盛りだと約450gあります。「外仕事で食べるお客さんが多いので、ちょっと多くしていますね」と孝司さんは話します。
オープン当初からボリューム満点のメニューを提供しているモルパは、長距離ドライバーや農家の方など地元で働くみなさんから支持されています。
「ヒレカツエビフライセット 1,180円」には、大きなエビフライ2本とヒレカツ、270gのごはんとミニラーメンがついてボリューム満点!
「1,000円くらいでこの量は安いと思います」と、お客さんも大満足です。
ランチにつくミニラーメンにも、こだわりが詰まっています。鶏がらや豚の骨、玉ねぎ、長ねぎ、ショウガ、ニンニクなどを使ったスープは、先代が作った味を引き継いでいます。
肉は毎朝ブロック肉をカットし、切りたてを調理。さらに、注文が入ってからカツの衣をつけて揚げるなど、作り置きを一切せず新鮮なお肉を直前に調理することにこだわっています。
食堂横の焼肉コーナーでは焼肉も楽しめる
モルパでは、食堂の横で焼肉も楽しめます。岩見沢や札幌など3つほどの業者から、お肉を取り寄せているんだそう。ホルモンは手切りして塩を揉み込んで臭みを消すなど、手間をかけて下処理をしているのもおいしさの秘訣です。
焼肉店のクオリティのお肉を定食でも味わえるのが、モルパの魅力。中でも人気なのが「ジンギスカン定食 1,250円」。分厚いジンギスカンを秘伝のたれにつけ込み、たっぷりの野菜と炒めたご飯が進む一品です。
「カツカレー」や「ミートカツ」が人気!揚げ物はサクッと軽い衣が特徴
午前11時、いよいよお店がオープン。お店は常連客で賑わいます。
常連客の人気メニューは「カツカレー 980円」。小麦粉から作る甘めのルーは、ラーメンに使うスープでのばすことで和風な仕上がりになっています。
カツには生パン粉をつけ、170℃くらいの油でじっくりと揚げています。
モルパの揚げ物は、衣が軽くサクッとした仕上がりが特徴。揚げ物の中でも一番人気だというのが「ミートカツ 990円」。釧路のご当地メニュー「スパカツ」に似た、創業当時からの人気メニューです。
孝司さんにモルパのこれからについて聞いてみると「お客さんの食べやすい値段で提供して、たくさんのお客さんにきていただきたいと思っています」と話してくれました。
お食事処 モルパ
住所:岩見沢市中幌向町192-2