「ピチピチの揚音の向こうにそびえ立つ海老の山脈」(塩天丼/下諏訪町)食いしんぼう塚田兼司のこれが旨い!
信州ラーメン界のカリスマであり美食家としても名を馳せる塚田兼司が愛して止まない料理を毎月紹介。
今回は諏訪湖畔で四半世紀近くにわたり愛されている、塩で食べる珍しい天丼「塩天丼」が登場!
ジャンボ塩えび天丼(ジャンボえび3尾、カボチャ) 2400円
今から25年前に「天丼を塩で食べる」なんて考えた人がいただろうか。
日本で初めて誕生した、塩で食べる天丼の専門店が、今回ご紹介する塩天丼さんです。
タレがないため、塩でご飯と天ぷらをマリアージュさせる究極の難しさに挑んだこの丼。
筋切りした大きな海老を、コーン油をベースにオリジナルのコクを加えた揚げ油に、塩に合わせるために特別に調合された秘伝の衣を纏わせくぐらせていく。
ピチピチと軽快な音を立てながら、高温でサッと揚げられる海老天。
海老の香りが華やかに鼻腔を捉え、綺麗な衣のドレスを纏った海老が、油の海から引き揚げられます。
丼にまずは少しだけ盛られたこだわりの白米に、天然塩とモロヘイヤの特製ごま塩を敷き詰め、さらにご飯を盛り付けてごま塩を振り、天ぷらとご飯の縁結びを奏でるダブル仕込み。
最後にカリカリの大海老が丼に華やかに盛られて、大迫力の着丼となるのです!
ここから先のストーリーは、あなたに自ら体感してほしい。
無心に海老と向かい合うあなたの唇は、きっとピカピカに艶めいているはずです♪
塚田’sポイント
こちらのお店はどの揚げ物もめちゃくちゃおいしいんです!
地元のパン店へ特注した食パンを熟成させて、甘みと食感を引き出してから作る特製の生パン粉に包まれたジャンボ海老フライカレーも、ヨダレもんのうまさです♪
塩天丼(シオテンドン)
高温で揚げた大振りのエビを、天然塩を使った特製のごま塩をかけて味わう、元祖塩天丼を発案。
諏訪湖畔の名物として県内外からその味を求め大勢の客が足を運ぶ。
塩以外にも醤油ダレ、カレーでも提供。エビの大きさ、旨味を存分に味わえる。
食いしんぼう塚田兼司のこれが旨い!
月刊Komachiにて連載中。
県内外に数多くの人気ラーメン店を展開する「ボンドオブハーツ」グループの代表。
全国各地のおいしいものを食べ歩き、有名シェフや美食評論家との交流も深い。
信州のおいしいを発掘・発見するべく、止まらない食欲をエネルギーに、食べ歩きの日々は続く…。