中学バスケ 菅生と宮前平 切磋琢磨で活躍 中学総体 2校が川崎代表に
全員バスケで3位
菅生中は、持ち前のチームワークで県大会3位に輝いた。スタメンの身長はほとんどが170cm半ばで、とびぬけてシュート力やジャンプ力がある選手はいない。それでも小学校低学年のころから共にプレーしてきた経験と、仲の良さで試合を勝ち抜いた。
顧問の佐藤しのぶ教諭によると、チームのモットーは「ディフェンスを頑張って、オフェンスを楽しむ」。自らが考え楽しんでほしいと、ポジションもはっきり決まっていないという。県大会では、その成果が表れ、息の合ったコンビネーションで得点を重ねベスト4まで勝ち上がった。勝てば関東大会出場が決まる準決勝では、優勝した横浜の豊田中に惜しくも敗れた。
キャプテンの田澤颯太さんは「関東大会出場が目標だったので正直悔しい。毎試合全員で全力を出して戦えたことが3位という結果につながった」と話した。
これまで、菅生中は昨年12月の新人戦まで、県大会への出場経験はあったが初戦敗退していた。「まず1勝」を目標に大会に臨んだ新人戦では、悲願の初勝利を挙げると勢いに乗り3位に。夏の関東大会出場を目標に、同じ宮前区の強豪の宮前平中と練習試合を重ねてきた。佐藤教諭は「ライバルと共に成長してきた。3位という結果にも自分たちの力を発揮できた」と話した。
シュート力を武器に
宮前平中は、県大会ではベスト16に終わったが、市内54校が出場した川崎ブロック大会で悲願の優勝を飾った。顧問の渡邉友規教諭は「優勝はこれまでのバスケ部の歴史でも聞いたことが無い」と快挙を喜ぶ。
チームは185cmと長身でキャプテンの山本裙豪(じゅんご)選手を中心に、シュート力のある選手が揃う。渡邉教諭も「シュート力がストロングポイント」と、3ポイントの強化を行ってきたという。
昨年12月の新人戦、優勝を目指した宮前平中は決勝戦で菅生中と対戦。持ち前の得点力を封じられ51対66で敗れた。それ以来、チームの目標は「打倒、菅生中」。練習試合を何度も申し込み、夏の大会まで10試合以上対戦してきたという。
宮前平中は部活が盛んで、バスケ部が体育館を使えるのは、わずか週に1〜2日。ライバルである菅生中との実践練習は、選手たちを大きく成長させた。
「川崎市で優勝することは、1年生の頃から目標だった。3年間チームメイトと頑張ってきて、最後の夏に達成できうれしい」と山本選手。県大会では2回戦で横浜の希望が丘中を相手に2点差で敗戦という悔しい結果で終わったが、「優勝を目標にチーム一丸で臨み、悔いは残るが、最後の夏に良い思い出になった」と話していた。