雨の日に掃除?ホコリ掃除は水拭き?吸う? 部屋干しが増える梅雨の時期にやってほしい、 ホコリ掃除のポイント
日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。
ゲストは1500種類以上の掃除用具を使った、家事・掃除アドバイザーの藤原千秋さん!
5月におすすめのお掃除は…
書類の整理・冬寝具の処理
書類の整理
前回出演した際に、プリントなどの紙類の処理は時間を取られるので、まずは仕分けだけでも…と、お話しました。
年度末のバタバタが落ち着いたこのタイミングに、本格的に着手するのがおすすめです。捨ててよいけど手元にないと不安…という書類は、スマホアプリなど、デジタルスキャンできるツールで残しながら整理してみましょう。
冬寝具の処理
具体的には、冬用のボアシーツなどの洗濯と、干し作業をやりましょう。羽毛布団などの分厚い寝具はクリーニングに出しましょう。6月は梅雨が始まるし、それ以降は暑くなるため、この作業をやるのは一苦労です。なので、重労働はいまの時期にやるのがおすすめです!
「部屋干しの時期にやってほしい ホコリ掃除のポイント」
5月・6月になると雨の日が多く、洗濯物を部屋干しする機会も増えますよね。
実は、部屋干しをすると、部屋の中にはどんどんホコリがたまってしまうんです。ここでも何度かお話ししているかと思いますが、「人が行動する場所」にホコリが発生します。そのホコリの中でも衣類や寝具、カーテンやカーペットなどから発生する「繊維ボコリ」が最も多いんですが、特に多いのが‘衣類から落ちる繊維ボコリ’なんです。「衣服を着脱したり、いつも部屋干しをする場所、洗濯機周辺に、なぜかホコリが多い」なんて事ありませんか?その繊維ボコリが湿度によって水を吸うと、少しずつ固まって重くなっていき、部屋の中に留まりやすくなってしまうんですね。
人間が家に持ち込むホコリとして、土や砂、花粉が多いので、「花粉の時期の掃除」として取り扱われることが多いですが、お部屋の中で快適に過ごすには、今の時期にこそ、ホコリ掃除をすることが大切なんです!
今まで細かい掃除方法のポイントはお話ししてきましたが、大きく「ホコリ掃除」について、詳しくお話ししてこなかったので、今回は、改めて「ホコリ掃除のポイント」をご紹介します。
ホコリ掃除の新常識「雨の日に掃除」
実は、雨の日こそ積極的に掃除をしてほしいんです!なぜなら、雨の日は湿度が高い。湿度が高いということは、ホコリが立ちにくい、というメリットがあるからです!部屋にホコリが溜まりやすくなる理由と同じです。
この質問をすると、多くの人が「雨の日に掃除は避ける」って答えるんです。確かに掃除って、晴れた日に窓を開けてやるイメージがあるからでしょうか?けれど、まずは窓を開けずに掃除をする。そして終わったらホコリを出すことを兼ねて、換気をすると、雨の日でもお部屋をスッキリさせることができるのでおすすめです!
このように、今までの思い込みや常識と現状が実は異なっている、ということがあるんです。他には、ホコリってハタキで叩はたくってイメージがありませんか?
令和のホコリは叩はたきません!
ハタキで撫でたり、拭いたりするんです!なぜなら、ハタキを使って叩はたくとホコリが舞ってしまうので、密閉された令和の住環境には向いていないんです。はたきを使うならば、撫でるようにホコリを絡め取ったり、拭く、といったアクションで掃除をするのがマスト。クイックルハンディなど、化学ばたきと呼ばれる掃除用具は、お家にある方は多いのではないでしょうか?これらを使う時は叩はたいたりせず、ホコリを絡めとっているはず。令和のホコリは叩はたかない、ということをぜひ覚えてください!
ホコリの個性にあった掃除方法を取り入れよう!
ホコリ掃除で一番大切なのは「ホコリをいかに排除していくか」、ということです。ホコリにも種類がいくつかあり、「この掃除方法が合う」という組み合わせがあります。土や砂が混じったホコリは、「吸う」と「拭く」どちらの掃除方法がいいと思いますか?
正解は…「吸う掃除」です!
なぜなら、このようなホコリはちょっとした空気の流れで広域に散らばってしまうことが多いからです。そんな時に掃除機を使えば、手早く掃除ができるからです!「濡れ雑巾」や「ウエットシート」で拭き掃除をしてもいいのですが、濡らすことでかえって除去しにくくなることも。かなりの手間がかかって、効率的に掃除ができないんです。
ちなみに、土や砂が混じったホコリは、玄関やベランダ以外にも洗面所やトイレの床にも現れやすいんです。特にお子さんがいるご家庭は、外から帰ってきたときに注意が必要ですね。ズボンの折り返しの中に砂が入っていた、なんてことありませんでしたか?
「繊維ボコリ」の掃除について
「繊維ボコリ」とは、衣類や寝具、カーテンやカーペットなどの繊維などが落ちてホコリになったものを指します。目立ちやすいホコリで、エアコンのフィルターや扇風機に付着しているのも、この繊維ボコリです。洗濯物を部屋干しすると、室内にどんどんたまっていくため注意が必要ですね。そんな「繊維ボコリ」には「撫でる」掃除があっているんです!
ここは「化学ばたき」を使うタイミング!繊維ボコリは、細かいけれど化学ばきに絡まりやすいホコリが多いのが特徴です。ゆっくりとハタキを撫でるようにしてホコリを絡め取りましょう。
「壁に潜むホコリ」には「拭く」掃除をオススメします!ホコリって飛ぶものをイメージすると思いますが、壁に付着したベタベタホコリもありますよね?油煙と呼ばれる、油を含んだホコリや、タバコやお線香などから生じるヤニホコリ、黒くて細かな煤煙ホコリが当てはまります。ホコリにも種類がたくさんあるんです。(掃除業界ではこれらも「ホコリ」としています)油煙、ヤニホコリ、煤煙ホコリには鉱物油や油脂などが不完全燃焼した際に発生する、細かい炭素粉が含まれていることもあり、吸ったり撫でたりでは太刀打ちできない、拭き取らないと落とすことができないんです。
まずは水に濡らしたお掃除クロスで水拭きをしてみましょう。それでも落ちなければ、クロスに中性洗剤を少し加えてから拭いてください。さらにそれでも落ちないよ…っていう、手強い汚れについては、油汚れ専用マジックリンなど、弱アルカリ性の洗剤をかけてから、こするように拭き取ってください。順番に対処していくことがポイントです!
エアコン掃除をせずに、キレイは得られず!
いろいろお話しをしましたが、掃除が苦手な方も、どうかこれだけはやってほしい…!というのがエアコンの掃除!エアコン掃除をせずに使用し続けることは、部屋中にホコリを撒き散らしていることと同じだからです!「ホコリで人は死なない」なんて表現を使うかと思いますが…ホコリはダニの巣窟で、衣装を食べる虫の産卵場所で、カビの胞子がくっついたりすることもあります…。聞いているだけで人体に悪影響を及ぼしそうじゃないですか?
さらにエアコンのコンセントの周りに、ホコリが付着したまま放置していると、火事の原因になる、というリスクもあります。なのでエアコン掃除は全ての人がやってほしい!そして、この番組で何度もお伝えしていますが、エアコンの掃除は、6月になる前の今の季節に必ずやってほしいです!なぜなら、エアコン掃除をした後、セットとして試運転もしてほしいから。真夏にさぁ使おう!と思ったら壊れていた…。なんてことが試運転をしておけば防げる。去年の夏はエアコンの修理業者が混んでいて、すぐに手配できないことが多々あったので、今のうちに故障を発見できれば、すぐに手配できるというメリットがあります。ご自身が難しいと感じた場合は無理をしないでください!簡単なフィルターの掃除や、ホコリを払うだけにしたり、エアコン掃除の専門業者もいるので、そこを活用するというのも手段の一つです!
部屋干しの際にオススメしている洗濯用洗剤
藤原さん、最近は、花王の「ビック」やカネヨ石鹸の「抗菌・無香料 衣料用洗剤 液体 業務用」などの無香料の業務用洗剤を使っています。部屋干しは無香料のものがオススメ。家庭向けの無香料洗剤も入手しやすいので、ぜひ試してみてください。
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)